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鏡宮の家に行く最中、異形に襲われそうになるのかな?と思いながら進んでいくと遠くの方に光る石を見つけた。


「あれは……?」

「不自然なほど光ってるけど不思議と怖くはないな……見に行こう。」

俺と鏡宮は異形がいないか辺りを見渡しながら近づいていった。光っていたのは透明で形は三日月のような石だった。手に乗せた瞬間輝きは弱まったが暖かい。


「何か使えそうだな。鶴崎、この中に入れて持ってて。」

そう言い、鞄から桜と鞠と鶴が描かれた布でつくられた巾着の中に入れてくれた。


「お、おぉ。綺麗だけどなんなんだろうな」

「それは家に着いてから考えよう。…あっ!?異形がこっちに向かってる。見つかる前に逃げるぞ!」


鏡宮の指さす方を見ると学校であったやつとは違う、顔には目しかなく耳と鼻、口が無いが足と腕が3つずつある異形が数キロ先の薄暗い路地から這ってこちらに向かってるのが見えた。

「鶴崎、よく見ろ。あいつは耳が無い。だから目だけを頼りにしてるが3つ足があるせいで這って行動してるから、急いで僕の家に行くぞ!」

俺は頷いて、走った。満月のせいか何時もより明るいため見つからないように、建物と建物の間の影等を石などに躓かないように慎重にだが急いで走り抜けようやく鏡宮の家へと着いた。


「ようやく僕の家に着いたな。」

そこは、山奥に本殿があるこの街に住んでる人なら誰でも知ってる神社だった。


「そうか、鏡宮はここの孫だったな…鏡乃宮神社は、なかなか来ないから忘れてたわ。」


そう言うと、頭がズキッ!と傷んだ。だが一瞬だったから気にしなかった。


「こっちだ。石が多いから気をつけて歩けよ。」

「ああ。」


本殿こそ、かなり山奥だが鏡宮が住んでる家は鳥居のすぐ側にあった。

「一応、ここは神社だから鶴崎。ここで1度手を洗ってくれ。」

家とは反対側にある手水舎に行き目の前の看板に書いてある作法通りにやろうと手、口と終わり反対を向こうと思った瞬間また俺は頭が痛くなった。今度はずっとズキズキ痛んで気分が悪くなり頭を手で抑えてると。着替えを持ってきた鏡宮が戻ってきた。


「鶴崎?大丈夫…そうでは無いな。顔真っ青だ。頭が痛むのか?」

声を出そうとするが声が出にくいため、縦に首を振った。グラングランと揺れる船のような感じがして気持ちが悪い…。


「肩を貸すから、少しだけ歩けるか?。」

家の中に入り、大きな鏡が置いてある和室に通され、布団を敷いてくれた。


「わり…ぃ…」

横になると目の前がチカチカと光ってるようだった。こんなこと今まで無かったのに。


「ここまでほぼ走りっぱなしだから気にするな……。ところで鶴崎。少しだけお前に残酷すぎると思うが話をしよう。お前は頷けばいい。では聞くが鶴崎、5歳ぐらいの記憶ってあるか?」

俺は、目を閉じて思い出そうとするが何も覚えていないため首を横に振った。

「やはりそうだよな…なら全てを話すか。鶴崎、お前はここの神社に5歳の誕生日の次の日に悪霊に取り憑かれてこの神社に3ヶ月いたんだ。」


俺はびっくりして喋ろうとしたが、その瞬間今まで感じたことのない痛みが襲い俺は倒れて咳き込んでしまった。


「ゲホ!ゲホッ…!」


「鶴崎!ゆっくり呼吸を整えろ。ほら息を吸って…吐いて。落ち着いたか?これ、飲むといい。」

冷たいガラスの感触が口に触れ喉の渇きを覚え倒れは口を少し開けるとグラスを傾けてくれて水を飲まさせてくれた。

微かに、レモンと蜂蜜が入った水は俺の感じていた痛みを少しだけやわらげてくれた。


「ふぅ…、すまない。鏡宮。」


「無理するな。まあ、無理もないよな…。

お前の記憶は鏡の中に封じてる。」

「鏡の中に?どういうことだ。」


鏡宮の方を見ると後ろに飾ってある鏡が、光った。


「眩しい!」

『それは、私が答えよう。久しいなタイヨウ。トモ!』

「…おいでなさいましたか。ツキ様。」

ツキ様?と目を開けると、銀髪のツインテールの袴姿の少女と兎耳の黒髪おかっぱの双子がいた。


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