さよならのメリークリスマス-6-
「離れるって、、」
少しの沈黙の後僕はぽつりとその言葉を切り出した
「正直、進路とかあんま考えてなくてさ、、」
そういえばハルさんの進路とか、本人の口からも漠然とも聞いていなかったような気がする
「春になって卒業したら、海外回る予定なんだ、道場の支部の手伝いや指導で。」
確かに、ハルさんの強さなら納得がいく
納得がいくし、だからこそ僕にはそれを止めたり邪魔を、、
引き留めるような言葉が頭の中で何も出なかった
少しだけ、いや少しじゃないか
自分の中で何かが崩れていくのと、レールが切り替わるような気がした
もうあと少しでこの日々は
無くなる
それだけは確かだった
部屋の中も、外に静かに降る雪もひたすらに静かだった
メリークリスマスの日
僕はここで人生が変わるのを感じた
大袈裟なんかじゃなくて
ハルさんが居なくなること
どれだけ存在が大きいか、分かってたつもりだったけど
その、つもりよりも、
現実はもっともっと大きかった
こんな日に、、いやこの日だからこそなのかな
慌てふためいたり、表に出さない自分が唯一の救いだった
でも、これから先
春から先
ハルさんのいない日々を全く想像出来ないでいた
それでも、あと少し時間はある
心配かけないよう笑って、笑顔で見送る事が僕にできることなのかなと、それだけは思った
それと、残された時間
沢山思い出を作りたいなと思った
あー、たなりゅー全部知らずともなんか勘づいてたり少しは知ってるかな
相談しなきゃ
本当に、あと少し
ハルさんとの日々をこれまで以上に大事に過ごしたい
そう思った




