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進み続ける異世界の原点  作者: 雲煙模糊
箸休め
29/32

箸休め~水売り商人~

 初めましての人は初めまして。

 リアルタイムでお読みになっている方はおばんでございます。

 久しぶりの方はご無沙汰しています。


小説作成時BGM:《恋しちゃったんだ》CHE.R.RY 歌ってみた ♪音羽ララ♪

 そこのあんた、見ない顔だな。新入りか?

 なに? 初めてこの街に来た?

 見た目から察するに……行商人か。

 行商人の癖にハイレン帝国の首都に来たことねぇとは……商人としての日は浅いと見た。

 がははっ、当たりだろ?

 しかも顔に直ぐ出るとぁ、お前さん、商人向いてねぇよ。素直過ぎる奴はこの業界じゃ、生きていけないぜ?

 あ、俺?

 俺はこの街で”水売り”をしている者だ。勿論、水売りは知っているよな?

 はぁ? 知らないだと? マジで言ってんのか?

 いいかぁ、水売りというのはな、身一つで樽一杯の水を運ぶ、男の中の漢がやる仕事よ。

 場所によっちゃ、”水汲み”や”水運搬人”なんて呼ばれているらしいが、俺は断然”水売り”派だな。需要だって結構あるんだぜ?

 まあ、中には喧嘩っ早い奴や気性の荒い奴らもいるが。

 おいおい、そんなに怯えんなよ。俺がいきなり殴り掛かるように見えるか? やるならとっくに背後からガツンと一発……冗談だ冗談だ、マジにすんな。

 まったく、お前さんは純粋過ぎる上に小心者で心配になるぜ。

 余計なお世話だ、だと?

 がっはっは! ガクガク震えながら言えた台詞がそれか。まずはその笑っている膝を何とかしてから言ったらどうだ? 喧嘩売るならもちっと度胸付けな。

 ……ああぁ、悪かった悪かった。何も泣く事ねぇだろ。男だろうが。

 は? 女?

 あぁー……確かによく見たらお前さん、女か。

 よく見たら、は余計だって?

 全身ローブで隠して、顔だって鼻から上しか見えねぇじゃねぇか。こう言っちゃ何だが、お尋ね者と間違えられても無理ねぇぞ。何か理由でもあるのか?

 言えない、か。

 まあ、誰にだって人に言えない事の一つや二つはあるわな。俺だって女房に言えない事が一つ、二つ、三つ……沢山だ、がははっ!

 よし、詫びと言っちゃなんだが、俺の仲間を紹介してやる。良い奴らだ。金さえ誤魔化さなきゃな。

 場所はここから少し歩く。なに、暗闇に連れ込んで身包み剥いだりしねぇから安心しな。んな事したら、女房に殺される。まして人様の女を泣かせたなんて知られたら……お前さんのせいで女房への秘密が一つ増えちまった、くそ。

 お、初めて笑ったな。口元隠してても目が笑ってるぞ。

 がははっ、照れるな照れるな。笑っている方が人生上手くいくもんだ……って、んな事言ってる間に着いたな。

 よぉお前ら! 今日は俺のダチを連れて来た! 仲良くしてやってくれ!

 ん? こいつの名前? おぉ、確かにそうだな。よし、ここは挨拶を兼ねて自己紹介を頼むぜ。あぁ、緊張するなするな。簡単で良いんだ、簡単で。どうせろくに話なんて聞けねぇ奴らだ。

 っておい! 食い物投げんじゃねぇ! 給水泉に入ったらどうするつもりだ! ほら、お前さんも早く挨拶してしまいな!


「……スズヅカ、です。まだ商人になって日は浅いですが、よろしくお願いします」


 よし、挨拶は済んだな。

 ついでだ、今日の配達が残っている奴に付いて行って街を見てきな。商人をやる以上、どこに何があるかは把握していて損はねぇ筈だ。適任は……そうだな、リリアが良いかもな。あいつは遊び人だがこの街に詳しい。

 リリア! お前、ちょっとこいつを連れて配達行ってこい!

 お前さんも、女同士の方が気が合うだろ。

 ありがとう?

 がははっ! お礼が言えるなら上々だ! 行ってきな!

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