第6話 計画始動
第6話です!
その場にいた者達が、送られてきた写真を実際に見た人は興奮を通り越して唖然としてしまった。なぜなら、そこには、黄緑色のサバンナのような場所が撮られていたためである。
いやそもそも、オネイロスを観測したときに緑色の大陸があることが分かっていたため別におかしくはなかったのだがやはり、実際に送られてきて拡大されたのを見ると違った。
1月21日、この発見は、世界中を驚かせ、オネイロスブームとなった。例えば、ネット上では、オネイロスに関して話しているサイトも急激に増えている。
また、オネイロスに関する情報をいち早く知りたがる者もいた。
「どんな生物がいるのか?」
「どんな植物が生えているのか?」
「オネイロスってどんな惑星なんだ?」
そして、その間にも、探査機は、こちらに写真や地形情報を送り続けた。そして1月28日、ISDMのとある支部では——
「謎の現象について、どう思っている?君の意見を聞きたい」
「確かに、数多くの探査機が無くなってしまったと聞きましたが、この恒星系には、それ以上の価値があるのではないのかと私は思っています」
私は、今目の前で席に座っている自分の上司に呼び出され話をし始めた所だ。どうやら、私の意見を聞きたいのだという。
しかも、話す内容は世間に公表できないものでISDM本部からのもののようだ。私を呼び出すなんて珍しいこともあるものだなと思いながら話を聞いている。もちろん、真面目に。
上司は、確かにそうかもしれないな、と頷いた。
「確かに。ついこの間、惑星から写真が送られてきた。この写真は、すでにネット上に拡散されている。この写真を見て分かることがある。まず、植物があるということだ。これは、分かるね? だが、ここまで植物が陸上に進出しているからみるに陸上動物がいるだろう。まぁ、地球と常識が違っていたらそうではないのかもしれない。しかし、もしもだ。地球と常識が同じなのであるならばここまでくると、第3紀、もしくは第4紀並みの進化を遂げているかもしれない」
そういって、その人物は、紙にコピーされたサバンナの映った写真を机から取って見せた。
「実は今回呼び出したのは、そんな事を話し合うために呼んだわけではないのだよ。本題は、これからだ。この写真を見てどうすれば良いと思うか、君に聞いてみたいんだ」
その写真を見て私は、かなり驚いた。理解するのに時間がかかった。だが、理解してくると徐々に興奮を抑えきれなくなっていた。
なぜなら、上司の持っている紙の資料には、中世ヨーロッパでよくありそうな街を真上から撮影したような写真が載っていたからだ。
「これは、先週送られてきた写真なんだ。まず、どうみてもこれは自然にできたものではない。人工物だ。、私は別にISDMを信用していないわけではなかったのだが、さすがにこれは、、ね」
そして上司は、資料をめくって見せた。
「私は直ぐに、本部に何の冗談なんだ?と、メールを送ったんだ。すると本部から「やはり、そうなってしまったか。実は世界各国にある支部からあなたと同じようなメールが来ている。そんなに気になるのなら本部に来てほしい」と返ってきたんだ。そして私は本部に向かった。だがしかし、私は直にこの写真が送られてきているのを見てしまったんだ。そしてこの写真が本物であると分かったんだよ。さて、君ならどうするか?君の意見を聞いてみたい」
先週休んでたのは、それだったのか...さっきとは、違う場所と見える真上から取られたであろう写真を指差しながらそう言った。
そこには、石造りの建物らしきものと、中心には城らしき大きな物が建っているのがその写真をみて直ぐに分かった。
「今のところは、世間には広めない方がいいのではないかと私は思います」
戸惑いながらそう言った。
「なぜ、そう思うのだ?」
「混乱を避けるためです。実際、前も同じようなことが起きていますので。ましてや、地球外文明が見つかったなんて言ったら、想像もできませんよ」
内心ひやひやと、わくわくが入り混じっていたが、言えた。
もしかしたら、興奮で今日は、眠れないかもしれない...そう思いながら私は部屋を出て行った。
ISDMは、後日、オネイロス有人探査プロジェクトを立ち上げた——
そろそろプロローグ終わると思う。あと、会話文を入れてみました。
有人探査なんて無理じゃね?と、思った方もいるかもしれましんが、火星移住計画なども現代では、噂されていますので、2030年ぐらいでは、不可能でないと思います。惑星オネイロスは、火星よりも近いという設定なので。
参考
惑星名:最大接近時の距離—最も遠くなった時の距離 注意:おおよそです。
火星:1億2000万km—4億2000万km
オネイロス:2000万km—3億2000万km
修正しました。会話文が分かりづらかったかな?会話の本筋は変えていません。1月17日
全体的に読みやすさを改善しました。2月3日