第5話 新天地
第5話です。
俺は、現在飛行機に乗っている。サンフランシスコ国際空港行きだ。
因みに、本部に連絡したところ、サンフランシスコに到着したら本部の方が迎えに来てくれるそうだ。なんとも心強い。というか、そもそも手紙にも書いてあったらしいけど、思いっきり忘れてました。ごめんなさい。
2031年3月5日am8:40サンフランシスコに到着した。文字だけ見ると過去に行ったみたいに見えるかもしれないがこれは、時差があるためだ。自分の腕時計を見てみるとfm10:40と表示されている。すると、俺の名前を呼ぶ声があった。
「佐藤さんでしょうか?」
俺に話掛けてきたのは白いコートに眼鏡をかけた日本人的な顔立ちの人でいかにも研究員という人だった。というか、思いっきり日本語を喋っているし。
「はい、そうです」
「念のため、紙を拝見させていただけないでしょうか?」
「これですよね?」
俺は封筒に入っていた紙を差し出した。
「はい、確かに。それでは、早速本部に来ていただきます。私についてきてください。」
そして、俺は空港の中はぐれたらまた会える自信なんて微塵も無いのではぐれないように無言でついていくと白い車の止めてある場所に来た。
「それでは、この車に乗ってください。これで、目的地まで向かいますので。」
「え、あ、はい...」この車に乗ってISDMの所へ行くのだろうか?
そして、俺は言われるがままに乗ったのだが、この車はどうやら自動運転式のようだ。普通に自動運転で無いものもあると言えば有るが、最近は自動運転式が普及してきてタクシー会社などは危機に陥ったものの、無人のタクシーを導入して大半は倒産を免れることが出来たらしい。
しかし、そのせいでリストラが相次いだため...って、他の会社も同じだよ!くそ、ロボットとか、無人とかコンピュータという言葉を聞くと恨みが湧いてくるが便利であることには変わらないのだから嫉妬してしまう。
それにしても、入国審査が無かったな。何でだろうか?
「降りてください」
そんな下らない事を考えているといつの間にか着いてしまったようだ。俺は言葉の通り車を降りた。すると目の間には未来的で巨大な施設が荒野にたたずんでいる。荒野と言っても辺り一面ではなく、いや、辺り一面だった。ただ、周りに山がそびえ建っているし道路もコンクリートではなく自然に車が通っているだけでできているようだった。
「ここが、ISDMの本部ですか?」
「そうです。私についてきてください。」
言われるがままについていき施設の中に入っていった。開閉式自動ドアがある。中に入ると、周りは特に何かあるわけではなかった。あるとすれば、植木鉢が少し置いてあるだけで、入り口から幾つかの廊下が伸びている。一番左側の廊下に入り道なりに進んで行く。すると扉の前で立ち止まって言われた。
「入ってください。中でこれからの訓練について大まかに説明しますので。」
「分かり..ました。」
俺は、入っていった。そこには白い小さな正方形の部屋があり、中央にはテーブルがあり、向かい合うようにイスが設置されている。また、掲示板のようなものが英語で壁に貼り付けられている。
そして俺は研究員にイスに座るよう促された。反対の椅子には研究員が座った。
「それでは今から訓練について説明します。」
研究員は俺を見て言った——
そろそろ訓練...かな?
全体的に読みやすさを改善しました。また、文章を少しいじり、文章を追加しました。2月5日