私達の関係
私と岡田先輩の関係はなんだろう?
毎日遊んでる。けど、二人ではなくて三人で。
もう一人、岡田先輩の隣に住んでいる石田先輩と一緒に。
初めて岡田先輩と話した日にキスした。
岡田先輩に今彼女がいないのも聞いた。
けど、岡田先輩から何か言われたわけではない。
私の気持ちは・・・、
キスした時から決まっていた。いや、会った瞬間から・・・。一目ぼれに近い。
かっこいいわけではない。
遠くから見かけたときは「恐い」というイメージしかない。
けど、近くで見ると、話すと優しい目とがっちりとした体型。ちょっと関西なまりのある話し方。全てが私の中の何かをとらえた。
「珠樹、迎えにきたぞ。買物に行くぞ」
石田先輩が迎えに来てくれた。
私の住んでいるところから安いスーパーは遠い。近くのスーパーは生きが悪いくせに高い。だから、先輩が車を出してくれる時に一緒に連れて行ってもらえるように頼んでいた。
そして、今日の買物も岡田先輩も一緒だ。
「どうせ、今日は週末。遊びまくるかぁ」
石田先輩が妙に高いテンションになっている。
確かに週末、これといった娯楽があるわけではないこの街で遊びまくると言っても飲むか何処かに出かけるかのどちらしかなく、何故か私達は遊ぶ時は飲むよりも出かけるほうをよく選んでいた。
「今日はどこに行こうか?」
岡田先輩も普通に聞いてくる。
「映画みたいです!」
ちょっとマイナーだけど、私の大好きな俳優が出ている映画の上映がちょうど封切りになっていたのだ。
「映画なんて何年も観てないなぁ。いいねぇ」
と二人の賛同を得て映画を観ることに。
私の大好きな俳優が出るなら、と後ろの真ん中あたりを陣取った。
「一応、先輩なので奥どうぞ」
と、先輩二人を奥へと勧めたのですが、
「男二人で並ぶのは嫌」
と猛反撃をくらい、私が真ん中になる形で席についた。
上映までにポップコーンと飲み物を買い談笑。
真ん中と言う事と私が一番食べるから、との理由で私がポップコーンを持つ事に。
上映時間になり、あたりが暗くなっていく。
映画を観ながら、ポップコーンを食べ続けた私はいつの間にかポップコーンがなくなっていることに気がついた。もう、カップにはカスしか残っていない。
そうなると、カップを持っているのが妙に苦痛になる。
けど、床に置くと絶対に二人に
「食べきったの?」
と笑われる。
いつも、笑われキャラだが自分からネタを提供するのも嫌だしなぁ・・・。
そんな事を思っていると、左からカップに手が伸びてきた。
「・・・?食べたの?」
こっそりと岡田先輩が耳元で聞いてきた。
私は少しうなずくと
「食べすぎ」
と笑いをこらえながら私の手からカップを取り上げ自分の足元においてくれた。
そして、普通に手を握ってきた。
ビックリして岡田先輩の顔を見てしまう。
『ん?どうかした』
そんな顔で私をみて、スクリーンを指差す。
映画を観ろって言われてももう集中できない。
左手だけが温かくなっている。
右から聞こえるいびきにちょっとホッとしながらも、私はやっぱりドキドキしていた。
私と岡田先輩の関係は何だろう?




