パウンドケーキ みたび
休日に。
私はまたもやアレにチャレンジいたしました。
皆さんお察しの通り、パウンドケーキ! 今度こそ、今度こそ本懐を遂げてやります!
今回もプレーンと抹茶のパウンドケーキを二つ作ることといたしました。
長男も手伝う模様。
きっちりと材料を二つに分けて量り(もちろんベーキングパウダーは缶にかかれた目安分量に順じました。それよりも少な目にしました)ボールも泡だて器も二つ用意。
準備は万全です。
――よっしゃ、リベンジやな! (私)
――リベンジや! もう失敗せえへん! (息子)
――もう三回目だろ。(主人)
――……そういえば三回目、てリベンジ、て言っていいんやろか? 二回目やったらリベンジで正しいと思うけど。三回目はなんていうん?(私)
――……。(考える主人)
――……ああ、あれか! あれやな! 『三度目の正直』! (私)
――いや、それ日本語だろ。(主人)
――よっしゃ、三度目の正直リベンジや! (息子)
というわけで、早速作成開始!
二つのボールにそれぞれバターを入れてマヨネーズ状にやわらかくなるまで練ります。
いきおいづいて一つのボールの中で懸命に泡だて器を動かす長男。
ここまでは順調でした。
と、ここで。
……私はトイレに行きました。(おなかが大きくなってきましたもので、頻尿ぎみ)
戻ってきまして、再び私が混ぜていたボールを見ましたら。
長男が代わって混ぜておりました。
――そっち終わったから、お母さんの方、混ぜたってるで!
ありがとう、と言って長男がさきほどまで混ぜていたボールの中身を見ましたら。
あれ? こんなに量少なかったっけ?
長男が混ぜているボールの中に目をやりましたら、明らかにバターの量が増えている。
……把握しました。
長男はおんなじ泡だて器で隣のボールのバターを混ぜたのです。
泡だて器にがっしりついたバターとともに、隣のボールへと移動したのです。
アカンやろ! せっかくきっちりと二つに分けて分量量った意味、まったくなし!
……ああー。がっくり。
ま、まあええわ。
というわけで、もうひとつのバターを一緒のボールに入れて合わせ、砂糖も合同で入れちゃいました。卵も入れました。そして、粉を入れる前の段階で二つに生地を分けよう、という算段。
なんとかできるだけ同量に生地を二つに分け、ベーキングパウダーを合わせた小麦粉をそれぞれ投入。(片方にはプラス抹茶粉)
今回はどちらも泡だて器でがしがしと、しっかり練るように混ぜました。(だって、天下のスーパーベーキングパウダー様ですからね。こんなことくらいでその効果がおびやかされることはありますまい)
ゴムベらで生地を型に投入し、暖めたオーブンの中へGO!
どきどきしながら膨らみ具合を息子と見守りました。
うお! かなりの脹らみ具合、スピードです!
さすが画期的ベーキングパウダー。
え、もう型のふちまでせりあがってきたで? まさか今回もあふれ出すんか?
……セーフ。ぎりぎりのラインでとどまりました。ほっ。
それでも今までつくった過去の成功例パウンドケーキよりもかなり大きく膨らんでるなあ。もっとベーキングパウダーの量少なくていいってこっちゃな。
ああ、もう加減が難しいっちゅうねん! 画期的スーパーベーキングパウダー!
そして約四十分後。
二つのパウンドケーキが焼きあがりました。
味見として、抹茶の方をさっそく一切れ切って、ぱくり。
……確実にパウンドケーキでした。良かったです。(涙)
それでもやはり生地のきめは荒め。やっぱり、ベーキングパウダーの量はもう少し減らしてもよさそうですね。
とりあえず成功ですので、プレーン生地のパウンドケーキを包み、さっそくお隣さんへ長男にもっていかせました。(そうです。これが本来の目的。……あれから、何週間経ってるっちゅうねん!)
家族用の抹茶のパウンドケーキは一瞬で姿を消しました。
やはり、成功した焼き立てケーキは美味しく、みんなで一気に食べちゃうのです。
こうして、私はとうとうパウンドケーキづくりの本懐を遂げたのでありました。