ぎっくり腰
やらかしてしまいました。
もう二度と起こしたくないと思っていたのに、アレを!
しかも今回のギックリは以前の背中とは違い、腰!
筋筋膜性急性腰痛。本物のアレです。本当に動けなくなるという。
発端は起床時。
寝室から長男と共に長女を抱っこして居間に来た私は、トイレに行き(この時本当にトイレに行っておいて良かったと思います!)再び居間に戻って靴下を履こうとしました。
普通に三角に膝を立てて座り、靴下に足を入れた瞬間。
私はくしゃみをしました。
――そのとき、背中に走ったビシッとした嫌な衝撃――
でもそれから半時間は普通に動けたんですよ。あ、なんか腰にひねったような軽い筋肉痛があるな、とは思いながら。
普通に朝ごはん食べて、子供を着替えさせて。
座ってお茶飲みながらテレビでマッサンを観て、歯を磨くために洗面所に行こうと立ち上がろうとしたら。
……無理でした。
背中を起こしてまっすぐに立てない。
いて。いたたた。
そのまま、あわててうつぶせに床に寝転がる私。
なんかやばい。
そう感じました。
「あかん。おかあさん、悪いけど、△△と☆☆、保育所連れて行ったって」
伏せたまま、母にそう頼みました。
「ギックリ腰かも。行けへんわ」
はあ、なんやて?! と文句をいいながら、ありがたく子供ら二人を保育所に連れていってくれた母。母はそのまま実家の母(私の祖母)の世話をするために自分の実家へと出ていき、戻ってはきませんでした。
じりじり、とほふく前進のままフローリングから絨毯の上へと移動する私。
このときはまだ、軽いギックリだと思っていたのです。まあゆっくりと動けば、トイレくらい行けるだろうと。一日くらい、じっとすれば動けるようになる程度だとね。
「あかん、お父さん悪いけど、店(自営)までウチ、車で乗せて行ってくれる?」
本日は昼から患者様の予約が入っていたのです。
申し訳ないけど、今日は無理。謝罪して別の日に変更してもらおう、と。患者様の連絡先は店にしか置いていないので、店にいくしかない。
ええけど、お前、車乗れんのか? と聞く父に、うん、車まで行ける、とそろそろとつかまり立とうとしたら。
――無理でした。
ビキーンと、突如背中に走る激痛。
「いた、いたた」
あわてて、すぐ床にあおむけになる私。
やばい。
私は青くなりました。
この感覚は、以前背中に起こしたギックリ背中と同じです。
でも、あのときは背中だったから動き方を工夫すればまだなんとか動けました。我慢しながらタクシーに乗って病院にも行けました。
でも今回は、腰。なんだか今の感じではすべての動きが不可能な気配? 私は一気に不安になりました。
「あかん。うごけへん。お父さん悪いけど、店まで行ってカルテ持って帰ってくれる?」
ようやく事の重大さを理解しました。
父に今日の患者様と今週の患者様の名前を告げ、店のカギを渡し、頼みました。
今週中は無理!
私は予感しました。
それから、じりじりと再びほふく前進し、かたつむりのような速度でなんとかこたつに潜り込む私。
よし。
これでなんとか、今日一日じっとして回復を待とう。
まだ、安易でした。
トイレに行けると思っていました。
半時間後、店に着いた父が今日の患者様の連絡先を先に私の携帯にかけて教えてくれ、すぐさま私は患者様に連絡し、別の日に変更してもらいました。(申し訳ないです)
とりあえず、一安心する私。
今週の患者様への連絡は、明日の様子を見てからにするか。
――そのときは、まだそんなことを考えていたのです。
はい。
このときはまだまだ、序章。
これからが地獄の日々の始まりでした。――