いつどこでだれがだれとなにをした
今回のタイトルは私が小学生のころ、よくしていた遊びの名前です。
私はこの遊びを近所のお姉さんたちから教わりました。
皆さんもこの遊びをご存じですか?
なぜこんなことを言いだしたかと言いますと、最近私の長男が宿題で問題文を考えてるのを見て、自分の遠い日の思い出がよみがえってきたからです。
この遊びでは、みんなでお腹を抱えるほど笑ったなあ。
意外と私は知的な遊びをしていたのだなあと思いました。
どういう遊びかといいますとね……。
人数は四人ぐらいがいいですね。
コタツに入ってすると良いと思います。
用意するものは、紙(だいたい、広告のウラでしたね)とえんぴつ。
小さく四角に千切った紙をそれぞれもちます。
上から順に、自分が考えた一文を書いていきます。
ポイントは、その文を4wごとに区切り、書くたびに紙を折りたたんでそれが見えないようにし、隣の人に回していくこと。
whenを書く→折りたたんで隠し隣に渡す→回ってきた紙の折りたたまれた下の部分にwhereを書く→折りたたんで隠し隣に渡す→whoを書く……の繰り返しですね。
最後のwhatを書いて折りたたんだら隣の人に渡して、さあ完成です。
自分の手に渡った完成文をみんなの前で発表するのです。
当然、支離滅裂のちぐはぐな文章です。
そこは小学生。箸が転がっても面白い年頃ですから、たいていの文で笑いは起こります。
重要なのは、やはり最後のwhatの部分。
これが決め手であり、笑いの命運を分けます。
when、whereなんてのは、ぶっちゃけ、どうでもいいのです。
who。
これは割と結果を左右しますので、よく考えます。
whatとの組み合わせによっては、奇跡的な笑いの神が降ってくることがあるからです。
この遊びに参加しているメンバー、クラスの男子、担任の先生、嫌いな先生、その時のキワモノの芸能人等の名前がよく選択されましたかね。
さて、最重要のwhat。
基本の例文をあげますと。
『結婚した』『超サイヤ人になった』『月に代わってお仕置きされた』『ぽっとん便所に落っこちた』……etc。
まあ、こんなもんでしたでしょうか。小学生ですし。
(今の子だと、ぽっとん便所って言っても分かるかなあ、分からないだろうなあ)
うーむ、私はどんなwhatを書いていたのかなあ。
……あ、一個思い出しました。
『バンコランに押し倒された』
(←すみません、私、小学生の頃からこんなもんです……ところで、バンコランって言って何割の読者の方が分かってくださるのでしょうか?)
※バンコラン……パタリロに出てくる、美少年を見れば押し倒さずにはいられない美形の英国諜報部員。
この遊びの何が素晴らしいかと申しますとね。
笑いのセンスが多少磨かれることはもちろんですが。
それよりも素晴らしいのは、笑いの忍耐力がつくことです。
自分の手に渡った文がいかに面白い文であっても、読み上げるときに吹き出してはいけない。
自分でウケながら読むと、その作品の価値が半分になってしまうからです。皆で笑い合うためには、その一文をあくまでさらりと平然と読み上げなければならない。
自分が笑っていいのは読み終わった後。
笑いのマナーといいますか、それはその作品に対する敬意ですね。
折角の作品を最大限に味わい楽しむために、皆自然とそう振る舞えるようになります。
込み上げてくる笑いの誘惑を断ち切る忍耐力を養えるのです。
ところで私の長男は、面白いことを言おうとして自分ウケしてしまい、いつも残念な結果になる、ということを繰り返しております。ですから、この遊びを通して忍耐力を養ってくれないかな、と考えております。
今度、友達が遊びに来たときや、正月に従兄弟が集まったときなどに、やり方を教えて一緒にしてみようかなあ。