表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
野球はスリーアウトから  ラムネシーズン  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/48

試作品

 極秘ごくひ会議かいぎなのでこえおさえて、というのは最初さいしょだけだった。


 すぐにやぶられる。企画きかく会議かいぎ白熱はくねつした。


 つくえうえにはいま、さまざまな商品しょうひんならんでいる。


 すべて試作品しさくひんだ。そのかずは三〇をうわまわる。


 このプロ野球やきゅう球団きゅうだんでは今年ことしから、グッズ販売はんばい大幅おおはば強化きょうかすることにしたのだ。球団きゅうだんのファンがよろこぶようなグッズを、いろいろと開発かいはつしよう。


 で、その企画きかく会議かいぎをしているところだ。


 ――すべての商品しょうひんが、すべてのファンにれられる必要ひつようはない。一部いちぶのファンにされば十分じゅうぶん


 そんな企画きかく部長ぶちょう方針ほうしんによって、つくえうえ試作品しさくひんには、かなりめた発想はっそうのものや、奇抜きばつなデザインのものもざっている。


 しかし、こんなにおおくの試作品しさくひんをつくっちゃって、大丈夫だいじょうぶなのか? いま段階だんかいでは、いろちがいなどまでつくる必要ひつようはないような・・・・・・。


 そうおも一人ひとり部長ぶちょうたずねると、


「それについてはかんがえがある。だから、失敗しっぱいにせずに、あたらしいグッズのアイデアをじゃんじゃんしてね」


 そうして月日つきひぎていき、年末ねんまつになった。


 この一年いちねんでたくさんの試作品しさくひんをつくったが、そのあと販売はんばいまでこぎけることができたのは、ほんの一部いちぶだ。


 だめだった試作品しさくひんのほとんどが現在げんざい球団きゅうだん倉庫そうこ放置ほうちされている。


 それらの処分しょぶん方法ほうほうについて、企画きかく部長ぶちょうにはかんがえがあった。


 ふくぶくろだ。球団きゅうだん正月しょうがつ販売はんばいしているふくぶくろ、そのなかれてしまうのである。


 これらの試作品しさくひんは、うなれば、「数量すうりょう限定げんてい非売品ひばいひん」ばかりだ。たった一個いっこつくられただけ、というものばかりなので、希少性きしょうせいはものすごくたかい。


 とはいえ、本当ほんとうにファンがよろこんでくれるかはわからない。かなりとがった商品しょうひんもあるのだ。「こんなものいらない」とおもわれるかも。


 なので、保険ほけんをかけることにした。


 あるしん商品しょうひんを、すべてのふくぶくろそこにしのばせる。地元じもと市役所しやくしょわせをしてつくった、期待きたいしん商品しょうひんだ。


 それを、このふくぶくろ先行せんこう投入とうにゅうする。これらのふくぶくろったひとたちだけが、ほかのファンよりもさきにできるのだ。


 そして、正月しょうがつになった。


 球団きゅうだんのオフィシャルショップでは、ふくぶくろぶようにれていく。


 みせそとると、ファンはさっそく中身なかみ確認かくにんした。


 すると、ふくぶくろそこつける。『ごみぶくろ』だ。


 それには、球団きゅうだんのロゴマークがプリントされていた。


次回は『考える人』というお話です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ