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宝くじ売り場
プロ野球球団の本拠地球場がある。そのすぐ近くに、宝くじ売り場があった。
この売り場では今日まで、一億円をこえる大当たりが出ていない。
しばらくして、宝くじを買いに来るお客さんが途切れた。
窓口にいる女性は、ラジオでニュースを聞き始める。
プロ野球は現在、オフシーズンに入っていた。
そして今、ラジオのニュースが言っている。先ほど地元球団の若手選手が、「年俸一億円」で契約したらしい。昨年と比べて大幅アップだ。
宝くじ売り場の女性は立ち上がると、店の前に貼り紙をする。
――(この近くの球場で)一億円が出ました。
この売り場から大当たりが出るまでは、これで我慢。
いつの日か、「この売り場から一億円が出ました」の貼り紙をしたい。
次回は「プロ野球選手の結婚披露宴」のお話です。




