表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/48

ホームランのボールをキャッチしたら

 快音かいおん同時どうじに、球場きゅうじょう歓声かんせいにつつまれた。


ったー! これはおおきいぞー!」


 実況じっきょうアナウンサーがさけんでいる。


 しろいボールは外野がいやスタンドまでとどいた。


 それをおきゃくさんの一人ひとりがキャッチする。


 そのおきゃくさんはすぐさま、となりのせきにいたおとこに、ホームランのボールをプレゼントした。


 はしゃぐおとこ


 そこにちかづいてくるかげがあった。


 この球団きゅうだんのマスコットキャラクターである。


 おとこまえまでると、サインペンをとりした。


 そして、「そのボールをよこせ♪」というジェスチャーをしてくる。


 どうやら、ボールに自分じぶんのサインをきたいらしい。


 このマスコットキャラクターはイタズラきなので、おとこすこまよった。


 けれども、ホームランのボールをわたす。


 すらすらすらと、サインをくマスコットキャラクター。


 そのあと、おとこにボールをかえす。マスコットキャラクターは満足まんぞくそうだ。


 一方いっぽうで、おとこ最初さいしょ、ぎこちないかおをしていた。


 しかし、まわりにいる人たちが口々に、


「よかったね~」


「こういうことって、めったにないよ~」


 そうわれて、おとこ笑顔えがおにもどった。


 さらに試合しあいはつづく。


 なんと、つぎのバッターもホームランをった。


 それをおきゃくさんの一人ひとりがキャッチする。


 がらのわる若者わかものだ。髪型かみがたはモヒカンで、上半身じょうはんしんはほとんどはだか。トゲトゲのついたかたパッドをつけている。


 しかも、かなりおさけっているようだ。


 つぎ瞬間しゅんかん、その若者わかものとマスコットキャラクターのがあう。


「おい、ちょっと、こっちのホームランボールにも、てめーのサインを――」


 若者わかものうのを最後さいごまでかずに、マスコットキャラクターは逃走とうそうする。


 そのげっぷりのよさに、ほかのおきゃくさんたちは爆笑ばくしょうした。


次回は「球場ごはん」のお話です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ