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お金が大事なら自炊すべし

こんばんは。

本日授業があったのかどうか。

金曜なので飲み会の方に参加しました。


美味しい懐石。

だが食べ過ぎた。


でも食事って大事だよね。

         ※


「今日は何食べる? 何を食べたい?」

『私はフランス料理を好んでいるが……」

 図書館の帰り、私たちは外食することを日常にしていた。


「そういうと思って、調べているよ。東京には何限もフランス料理屋があるからね」

『それは恵まれた環境だが……」


 ただサナレスは釈然としない。

『フランス料理は、この世界では高級とされる食事だろ? 私は、それを常に君に要求はしていないから、勘違いしないでくれないか』

 妓楼ホステスで働いてまで、将来のために金銭を貯めようとしている女人に、世話になるわけにはいかない。

 サナレスは、小骨の多い魚でも、まずい料理でも、何でも受け入れようという気概があって、橙子に自分の気持ちを伝えていた。


 月に二度、図書館という知力の宝庫に連れてこられていれば、サナレスはそれだけで満足だった。


「そっか。じゃあ遠慮なく、今日はラーメンだよ」

 炭水化物は高カロリーで、栄養素は中の下に属していたが、サナレスはあっさり受け入れた。大学生になって痩せてきている橙子には、手っ取り早い炭水化物からの糖質を摂取した方がいいと思っていた。


「ラーメン決定ね。ーーでも東京には和歌山ほど美味しいラーメン屋、ないのが残念よね」

『確かに』

 橙子と率直に同意して、2人で地方の特産物(この場合、ラーメン)の良さを認識していた。


「東京のラーメンって……」

『味付け濃いか、油多いってのが多くてな』

 なんてことはない橙子との会話で、私たちはさらに親近感を深めていた。


 東京のラーメンを仕方なくすすりながら、サナレスは思った。

『橙子、人を作るのは食事だ』

「何を当たり前のこと、言っているの?」

『当たり前のことだが、君は実家を出てから意識は随分自由になっているけれど、体力のパフォーマンスは落ちている。この無理した状態は長く続かない』

「だから?」

『食事のメニューを私が決めてもいいか?』


 日本人が日頃食べている物の種類と嗜好、それらの値段について把握できたサナレスは、外食せずとも効率よく栄養を摂取する方法を考えついていた。


「メニューだけ決められてもね。結局自炊するのって私でしょ? めんどくさいわ」

 そう言われることも織り込み済みだった。

『君は1時間遅く起きることを心がけてくれ』

「は?」

『その1時間で私は君の体を借りて、食事を作る。君が許すならな』


 橙子は少し考えたが、あっさり「いいよ」と返事した。

「サナレス、あなたが料理できるなんて思いもしなかったけど、効率性を重視した分業には、私は基本的には賛成だから。私の人生の、私が寝ている間の時間の有効活用、あなたに期待する」

『そうか、ありがとう』

偽りの神々シリーズ紹介

「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫

「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢

「封じられた魂」前・「契約の代償」後

「炎上舞台」

「ラーディオヌの秘宝」

「魔女裁判後の日常」

「異世界の秘めごとは日常から始まりました」

「冥府への道を決意するには、それなりに世間知らずでした」

「異世界で勝ち組になる取説」

シリーズの9作目になります。


 異世界転生ストーリー

「オタクの青春は異世界転生」1

「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」


 異世界未来ストーリー

「十G都市」ーレシピが全てー

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