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散歩

街灯がぽつぽつと照らす住宅街。

幹線道路沿い。外気温は2度。


曲がりくねっている道の途中、唐突に暗闇の中を蛍光灯が映し出すのは、トンネル。


闇なく照らし出されるトンネル内は、子どもの絵が飾ってある。


クレヨンで描いた水の中。ベタ塗りな青色にあり得ない色の魚。その中を人と思わしき肌色な何かが描かれている。


緑色の魚と目が合った。


そのまま進むと、何もない。

真っ暗な世界。


明かりは遠くの幹線道路の灯りと、赤く点滅を繰り返す「走行注意」の掲示板の灯りだけ。


点滅する赤色に映し出される未舗装な農道。

沈黙している小学校の横を進む。


辺りを見渡しても見える文字は幹線道路の「4㎞渋滞 10分」だけで、何も見えない。


足元もおぼつかない暗闇の中。

聞こえる音は自動車の音と、自分の足音。


深呼吸をすれば、冷たさが身体を満たしていく。

生きている。


そうか、まだ、生きている。

少し、立ち止まった。

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