表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/194

冷めたイルミネーション

「さむっ!?」


朝から寒い。文章も寒いが気温も低い。

昨日壊れた眼鏡の修理に、好奇心の続きを見に行くので今日の予定はいっぱいだ。


「転びましたか?」

眼鏡屋さんに聞かれるまで気がつかなった。


鏡を見たら、完全に殴られた跡になっていた。

・・・人にぶつかっただけである。


眼鏡はすぐに直った。よかった。

しかし、これだけ青あざだと、目立つが仕方ない。


とっとと、用事を済ませようと東京まで行く。

綺麗なイルミネーションに、青空。勿忘草の空に蜂蜜色のイチョウの葉。


「降る月や 昭和は遠く なりにけり」

思わず偉大なる翻訳者の一句を改変してしまうぐらいに、流れる年月が早い。


向かう途中に見つけた「銘板」。「都会の殺風景で無機質な都市空間」をアートで飾るとある。


如何なるモノにも「思想」がある。33万円のタタ自動車だろうが19億円超えのパガーニだろうが、そこには「思想」があり、全社員、全産業従事者の「無事故、無違反で安心、安全な移動手段を」という気持ちが入っている。


「建築物」は「無機質」ではない。「生きている人がいる限り、生きている」し、誰もいなくなっても「生きていた証」として「そこにある」。


粉々になくなっては、建て増される「都会」はよっぽど「有機的」だ。今も、新しい建物が生まれ、そのそばには、笑顔がある。


寒空の六本木ヒルズ。

書き直す以上、調べ直す。本当に元気な「彼」。当社役員よりビジネスパーソンの鏡である。


表参道でリスト自体は入手できたが、ステージは六本木ヒルズだったそうで、改めてきてみた。


すごい人だかり。先週も思ったが、案内人からして、完全に「キャスト」である。説明や物腰まで「物語」。別世界を垣間見た。残念ながら「彼」への人気はいまいちなようで、案内のお姉さんやお兄さんも別の人のを説明している。まあ、そうだろう。


とはいえ、資料は入手できた。

面白い趣向なのは「カセットテープ」が聴けること。

カセットレコーダーには3分ぐらい触れた。人が多い。残念ながら「彼」のテープを探す時間はない。


そのままに聞く。カセットレコーダーってこんな形なんだな、といじる。小さい。なんとなく「音楽」に「触れている」感覚がした。面白い。


ポップアップ店からの出口。

「またのお越しをお待ちしております」


驚いた。ブランドを買うような客層である服装はしていない。しかも、1人だ。単なる「景色」。にも関わらず、こちらに、にこやかに声を掛けてきた。


「ありがとうございます」


これが、と思わされた。「錯覚」するな、これは確かに。

煌びやかな都市。キラキラしたイルミネーション。

「嘘」混じりで「無機質」な都市空間。

「虚構」を楽しむ「どっかの誰か達」。


無くした、「自分」。


さっきの「銘板」に記載された名は「石原慎太郎」。

完全に「皮肉」だな。笑えないジョークにくちびるを片側だけ上げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ