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巻き込まれ召喚されたオタク氏の異世界珍道中  作者: 明。


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ちょっぴり覗いてみた

小田郡貴文ことタカ=レイター視点になります。

 エド君達を見送り、すぐ歓迎会の準備をする。肉を取り出し、解体する。ラッキーが血抜きをしてくれていたので作業が楽でござるよ。


「おい!これ市場で買ってきたのか!?」


 シルヴァ殿とグレイ殿が真っ青になっていた。なんかヤバい牛だったのでござるか?


「……ラッキーが狩ってきてくれたでござる。贅沢にステーキにするでござるよ!」


「……流石はインシェントドラゴン……」


「わん(当然だな)」


 なんか二人に諦めた様子でため息を吐かれた。すごく重たいため息でござった。ラッキーはどや顔していて、可愛かったでござる。撫でたらモフモフでござる。


「ステーキ………じゅるり」


 アカネさん……可愛さがよだれで台無しでござるよ。


「アカネさんもお手伝いするなら「やります!超やります!!全力でお手伝いします」


「僕もやります!」


 ノア君もお手伝いしてくれるなんて……いい子でござるなぁ。


「じゃ、ニンジンの型抜きをしてくだされ」


 ニンジンを星形にくりぬいてもらい、つけ合わせのグラッセに。外側は細かく刻んでコンソメスープの具に。今日はコンソメスープでござる。玉ねぎとマッシュルームも入れるでござる。


「みう~」


「みうう」


 手伝うラウビウ達、ちゃっかり剥いた皮なんかの野菜クズをつまみ食いしていたのでござるが、動きが止まった。


「みう……」

「ふにゃ~ん……」


 ラウビウはニンジンが好きらしいでござる。ニンジンの皮にうっとりして、味わって食べていた。


「早く終わったらニンジンをあげるでござるよ」


『にゃうう!!』


 ラウビウが一致団結して手伝い、ご馳走はあっという間に出来上がった。デザートもバッチリ!スキルで時短できるのがありがたい。冷めたりぬるくならないように、いったん魔法でしまう。

 ラウビウ達にニンジンをあげながら、呟いた。


「フェリチータたん達はどうしているでござるかな」


 すると、視界が一変した。どうやらラビルビの視界を共有しているらしい。


「ごしゅじんさま、どれかう?」


 ラビルビの声が聞こえてきた。ここは衣料の店でござるな。ラビルビに指示して布やビーズ、糸をしこたま買いまくり魔法陣にしまった。店員さんが驚愕していたでござるが、気にしない。


 次は雑貨店でござるな。色ちがいのお皿とフォークを買った。ラウビウやラッキー用のお皿も買ったでござる。

 エド君は分厚いノートと万年筆を見ていた。買わないようなので、ラビルビに買ってもらう。これなんか、よさそう。拙者も筆記用具とノートが欲しいので、こっそり多目に購入した。

 フェリチータたんも銀細工の髪留めが欲しいのか眺めていた。特に熱心に眺めていたのは繊細な花の細工に青い石……作れそうなので作ってみた。モフリル様お気に入りの髪留めそっくりの品。フレームは青銀。内側に繊細な蔦模様と銀百合の細工。花の中央に青い魔石をつけたので、防御や敏捷、命中率が上がる魔具にしてみた。後でプレゼントするでござるよ。

 エド君とフェリチータたんへのプレゼントを、それぞれ綺麗にラッピングした。


 その後エド君達は武器屋で解体用のナイフを買い、武器を確認していた。解体用ナイフも拙者が作るゆえ不要だったが…買ってきたやつを改造しよう。そうしよう。

 エド君はロングソード、フェリチータたんは弓でござるな。ラウビウが遊んでいるので視界がゆ~れ~る~。あ、武器素材がほしいでござるな。ラビルビに伝えた。


「みう、みうう(ミスリル、かってだって)」


「えと、みすりる、はいってるの、さがしてだって」


 フェリチータたんがラビルビの言葉を訳してくれた。獣人はわかる種もいるらしい。


「わかった」


 特にエド君も異論はないらしく、やたら雑多に物が置いてある店に入った。

 そして、がらくたを鑑定しまくるエド君。すごいでござるな。


「おい、こっちは買うやつ。買わないやつと混ぜるなよ」


「うん」


 収納魔法の容量を確認されたが、わからないので素直に返答した。エド君は本当に色々と気のつく子でござるな。


「熱っ!?」


 エド君が叫んだ。そこには可視化されるほど聖なる魔力を帯びた銀色に輝く金属があった。


「それなぁ、誰も触れないんだよ。鍛冶師が欲しがって買うんだが、触れないから加工もできねぇ。そも、普通の火じゃ溶けもしねぇ。売っても売っても戻ってきやがる」


「………ラウビウ、これに触れるか?」


 ラビルビは拙者とリンクしているが……どうでござろうなぁ。


「みう(だいじょーぶ)」


 かなりいい買い物でござったな!あの銀で何を………フェリチータたんの弓にしよう!そうしよう!


 その後もいくつか似たような店を見てまわる。エド君達。エド君はなんとオリハルコンの鍋(ただし底抜け)まで発見した。素晴らしい。それから、翡翠で作られた香水瓶。転売したら相当な額でござるな。エド君は買い物上手でござるな!


 さて、そろそろフェリチータたん達が戻って来るから色々と準備せねば……………ん??


「お兄さん!なんか目をつぶったままアクセサリー作ったりラッピングしたり、怪しい動きをするから心配したよ」


「Oh……」


 拙者、完全に不審者になっていたようでござる。ま、まぁ細かいことを気にしたら負けでござるよ!アカネさんにお願いして、店内にもリボンや布を使って飾りつけをした。


 そして、お手製クラッカーを皆に渡して準備オッケー!ドアが開くと同時に破裂音がして、紙吹雪が舞った。


「これから、よろしく!エド君、フェリチータ殿!!」


 サプライズはまだまだこれからでござるよ!

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