イカのアレと戦ってみた
※今回キモい虫やらなんやらの話になりますので苦手な方は注意してください。ぼかしてあるので大丈夫とは思いますが、念の為。
イカ。生は寄生虫怖いんであまり推奨しない。食べる前に冷凍しておくといい。
そう、寄生虫。イカには結構寄生虫がいる。有名なのだとアニサキスとかね。しかし、異世界の寄生虫は一味違う。
「キシャーーーーー!!」
「ぎゃーーーー?!」
「にゃっ!」
シーザ君がこんがり焼いてくれた。香ばしい匂いがする。怖い、異世界の虫怖い。襲いかかってくるんだもんよぉ!しかもなんというか、触手っぽいのキモいのぉ!!拙者が触手陵辱とか誰得なのよぉ??!
「あの……」
「ん?」
「まさかコレは食べにゃいですよね………?」
「食べません!!!!!」
まあね、日本にもハチノコとかね、あるけど。イナゴの佃煮とか、あるけど。できたら食べたくない!!極限な状況とかなら考えないこともないけど!!
「よかった」
あからさまにホッとされてしまった。
「まあさっき食べてわかったと思いますが……イカは美味しい。魔法で探知できるとはいえいったん凍らせて虫を殺したほうがいいのかなぁ……」
確か、冷凍して24時間後だっけか。焼いて食べる分には問題ないはず。ただ、問題は………。
「キシャーーーーー!!」
「ヒェ!?」
「にゃっ!寄生虫多いですね」
そう。そしてまた多い上に擬態してるもんで、見えないのである。できたら食べたくない。探知魔法で調べて全部(シーザ君が)潰し、さらに冷凍しておくこととした。
イカの肝は塩辛にしておいた。この後凍らせて小さな寄生虫も死滅させよう。そうしよう。
「にゃ〜……今夜は食べられにゃいんですね?」
「加熱したやつは食べられるよ。今夜はイカ料理を出すね」
そしてもう1つの問題。触るな危険、イカのアレ。このイカ、オスだったらしい。
「どうしたんですか?」
「うん。コレ危ないんだよね。このサイズだしなぁ。絶対キモいし……凍らせて海にポイするか」
そんな話をしていたら、超特急アイリス殿が来てしまわれた。
「タカさん、イカの塩辛食べたーーーーい!!」
そして、勢い余ってイカのアレを踏んでしまわれた。
「アイリス殿あぶなーーーーーーーーーい!!」
咄嗟に結界魔法を展開したのでなんとかなったが。大惨事である。
「いやーーーーー?!キモい!!キモいキモいキモいキモいキモいキモいキモいキモいキモいキモいキモいキモい!!」
視界にモザイク処理したい………。イカのアレ、つまり精莢である。刺激により中身が噴出し、ウゴウゴしていて大変キモい。焼いてから海にポイすればよかった………。
「シーザ君、これ、焼き尽くせる?」
「できます!きれいさっぱり消し炭にしますね!」
こうしてシーザ君により拙者とアイリス殿のメンタルはなんとか持ち直した。シーザ君マジ頼りになるぅ!!
「アイリス殿、繊細な作業してる時もあるから走ってくるのは止めようね」
「ハイ……」
「シーザ君にお礼言って」
「大変申し訳ございませんでした。貴殿の活躍により私の心は救われました。心より感謝いたします」
「アイリスさん、虫が苦手なんですね……」
アイリス殿はよほどショックだったらしくもはやキャラが違う。そして背後でオロオロしてるゴルダ殿、でかいのに動きが無駄に可愛いな。
「蜘蛛とかはまあ平気だけどうねうねしたのはむり」
「なるほど?じゃあ僕と逆ですね。僕以前に……」
「あーあーあー!その話アイリス殿のトラウマなるかもだからやめてさしあげて!!」
あれはね!グロかったわね!!そりゃ苦手にもなるわね!!拙者も怖かったもんよ!!でもそう言いつつあの蜘蛛(味はカニだった)食べてたよね。シーザ君マジでメンタルつおい!
「まあ、確かに気持ち悪い話だからやめておきますか。ええと、ゴルダさん。タカ様が使いやすいサイズまでイカを切ってくれませんか?僕の双剣、基本は短刀なので長さが足りなくて」
「任せろ」
ゴルダ殿の参加により、イカはあっという間に使いやすいサイズまでカットされた。
「あ、魔石」
とてもでっかい魔石ゲッツ!そういや、タコ食べちゃったしイカも原型ないけど……これ討伐報告したらランクすごいことにならないか………?
いやでも?退治するの自体はエドくん反対してなかったですし?イカは釣れてしまったものは仕方ない。仕方ない……………よね???
なんでだろう。ツッコミのために素振りしてるエドくんが見えるぞぉ。き、気の所為………だよね???




