表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
144/169

神の使徒に会ってみた

 思ったよりも出るわ出るわ。いやあ、もうこの二人、処す?処すよね?フェリス様がやらぬなら、拙者が殺るよ?斬り捨て御免ですぞ??


「タカ殿、気持ちはわかるが落ち着くのじゃ。それにしても、わらわが思ったよりやらかしておるなぁ……」


「そうだね。これはもう、処刑じゃぬるいよね……」


 王族二人が頭を抱えてしまった。そうよね!処刑じゃぬるいわよね!延々とうちのフェルをいじめてたんだもん!生き地獄を味あわせてならないとね!!


「申し訳ございません……」

「フェルは悪くないからね!!」


 ションボリするフェルを慰める。こんなしょうもない奴らのためにションボリする必要もないからね!!


「お、お姉様……たすけて……」


 弱々しくフェルに手を伸ばそうとしたフェルの元妹の手をはたき落とした。


「フェルは、一度だけお前らを助けようとした。お前達は奴隷落ちするフェルを助けなかったのに。それどころか、お前はフェルを傷つけ、貶め、居場所を奪ったのに。それなのに、助けて?ふざけんな!地獄に堕ちろ、クソ女!!」


 地面が割れて、無数の赤い手が公爵と元妹を割れ目に引きずり込んだ。










 え?










 そして、二人は消えた。


「………も、もしもーし」


 地面をコンコンしてみたが、反応がない。というか、割れ目もキレイに消え失せてしまったんだけど!?


「曽根くん!何が起きたのかな!?」


 わかりそうな曽根くんを呼んでみた。最近曽根くんは拙者の影から出てくるんだがどうやっているのかは不明。


(エネミー)の反応、消失(ロスト)。周囲を探索(サーチ)しましたが、反応なし】


 曽根くんにもわからんとなると……?こういうときは謎の声ですかね!?


「タカ様のスキルにより、地獄に引きずり込まれただけですよ」 


「誰!??」


「謎の声こと、神の使いポッポちゃんと申します。以後、お見知りおきを。いつも愉快になタカ様を見守っております。私、基本は勇者担当なんですが人手……いや、使徒手不足でして。タカ様も担当しております」


 どうしよう。ポッポちゃんの格好が気になりすぎて話が微塵も頭に入ってこないんですけど?


「おや、気になりますか?タカ様はこういったものがお好みと思い、着てきたのですが」


 ポッポちゃんは鳩の頭に戦隊モノ……アレは平和戦隊ハトレンジャースーツとみた!頭がリアル鳩だから違和感がえらいこっちゃ。


「好きっちゃ好きなんですけどね……」


 ハトレンジャーは好きだけどさぁ……頭だけリアル鳩なのはなんでなの……?疑問しかない。そもそもシトって何?頭が働かない……。逃げちゃダメ的なアレ??


「ふむ……こちらがお好みデストロイ!?」


 反射的にビンタをかましてしまった。だってさあ!頭はリアルハトマスクで首から下がモフリル様ですよ!?拙者の神への冒涜ですぞ!!解釈違いですぞ!!許されんのですぞ!!


「とりあえず、さっきのに戻って」

「くっ……勇者様の好みに」

「いいから戻りなさい」

「くるっぽー」


 ハトレンジャーの方がまだまし。


「それでよし」


「くっ……今までの勇者様方より穏やかかと思いきや予想外にパッショネイトですね」

「人には踏み込まれたくない部分があるんですよそこを土足で踏み抜いておきながらその程度で済んだことに感謝してください」


 ノーブレスでめっちゃ眼圧をかけた。拙者にとってモフリル様は聖域なのよ。世界一可愛くて好きなのはフェルだけどね、モフリル様は拙者の神様なのよわかる?


「……大変なご無礼をしたのですね。このポッポ、誠心誠意謝罪いたします。ガクガクブルブル」


「で、何しに来たの?」


 散々脱線させておいて申し訳ないが、本当に疑問だ。そして、口でガクガクブルブルとか言ってるあたりかなり余裕があるっぽい。メンタル鋼でござるな。


「はい。ようやく余裕が出てきたので、ご挨拶がてらたまにはアナウンスだけでなく直接説明しようかと」


「……あ、謎の声の人だったんだっけ……」


 そういや、シトがどーとか言ってたね。シト……シトシト……使途……使徒!?え!?こう……巨大ロボが戦うあれ!?


「巨大化できなくはないですが、別に人類と生存競争してるわけではないですよ。神の下僕、忠実なる使徒ポッポちゃんとは私のことです」


 脳内のボケにツッコむのはやめていただきたい。いやもうボケにボケてる?なんだかわけわかめなんだけど!


「あ、申し訳ありません。ついクセで。天界むこうでは念話が普通でして」


「そ、そうなんですか……。ええと、拙者のスキルで先程のもはや滅ぶべき奴らが地獄落ちしたと聞いた気がするのですが」


 説明するために来てくれたそうなので割とどうでもいいけど確認してみる。


「言いましたね。そろそろ死ぬかと思います」

「解除はどうしたらいいの!?」


 思ってたよりヤバい状況!?


「タカ様が解除すれば戻ってきますよ。今回はサービスで隔絶した時間の中で話をしてましたので、今すぐ解除すればまあ、三分の二殺しぐらいで戻れるはずですよ」

「か、かかかか解除!」


「では、私はこれにて失礼します。ご質問がありましたらインフォメーションセンターまで」


「インフォメーションセンターだったの!?」


 そして、拙者の前にはかじられた干物のようになった二人と、ドン引きした皆様がおりました。


「回復うううう!!」


 いやこれどーすんの!?あの鳩、丸投げて逃げたな!??


「タカ殿は怒らせたらいかんのだな」

「ああ、そうだな……」


 説明できる気もしないし、これ、どうしたらいいのよおおおおお!?

なんでかほか作品にも出たがるポッポちゃん。

実は初期からあのアナウンスはポッポちゃんだと思っていました。

こっちの世界には異世界から来た勇者が多いので、めっちゃ激務らしいしポッポちゃん以外にも使徒はいます。


歩?サポートしようとしたら殴られたので放置されてますよ。歩は野生の勇者です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
うん、ポッポちゃんはやはりズレさ加減が絶妙で、キモ可愛いかも? いろんな作品に出張ってきているということは明。様のお気に入りなのでしょうか? それとも使い勝手のいいキャラだから? 私はあのキモ可愛さが…
[一言] ポッポッポー使途ポッポー♪ポッポちゃん……ハウス!!Σ( ̄皿 ̄;; 全く、ヲタク魂を土足で踏むような真似をしくさりおってからに!許しがたし!!推しをいぢくるような真似は決して許しませんのコ…
[一言] 久々出番のポッポちゃん。ブレないですねぇ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ