表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/169

ランクアップしてみた

 クソ姫に見事なざまあをかました歩。拙者は感動していた。


「あゆ……ポーン殿………立派になって……」


 絶対に城をドッカンすると思っていたけど、非常にスマートな解決でござった。離れている間に、歩も成長したのでござるな……。


「ご主人様は、フェリチータだけでなく勇者ポーンとも結婚するんですか?」

「しませええええええん!!拙者はフェリチータたんがラブだから!フェリチータたん以外とは結婚しないから!!浮気ダメ!絶対!!そもそも、男は恋愛対象外だから!!」


 ノー雄っぱい!

 イエスおっぱいだから!!


「流石はご主人様です」


 エド君は爽やかに笑った。


「うん?」


「ご主人様の尻平和ケツピースは、必ずやお守りいたします」

「ほんげええええええ!??」


 そして、さらりと爆弾をぶん投げてきた。今、拙者の尻は危機にさらされているの!?


「ご主人様、僕も頑張ります!ご主人様の尻平和ケツピースは、僕が守る!!」


 尻以外もお願いします……というか、拙者の尻はそんなに危険な状況なの!?フェリチータたんが思いつめた様子で話しかけてきた。


「タカ様は……ポーン殿とも結婚するのですか?」

「しません!フェルだけが好きだから!ポーン殿はたしかに家族みたいな存在で大事だけど、恋愛対象じゃないから!」


「でも、タカ様はポーン殿を大切に思っていますよね?」


「ラブとライクは違うから!拙者はフェルの見た目も中身も好みにどストライクなのでござる!フェルが好きで好きでたまらないのでござる!ポーン殿とは違うの!拙者が恋愛対象として好きなのは、フェルだけだから!!」


「タカ様……」


【弓の勇者との絆値が、既定値を超えました。勇者達との絆合計値が、既定値を超えました。おめでとうございます。クラスチェンジ条件を満たしたため、スゴく聖なるオタクになりました】






 ナニソレ。







 拙者は硬直した。フェルにスゴいことを言った事より、わけわからないアナウンスを理解するのに時間を要した。追加スキル??スキルを確認してみたんだけど……なんぞ、コレ。


「これ、聖なるってか性なるオタク??」


 そもそも聖なるオタク、略して聖男からして無理があったのに、さらにうさんくさい職になってしまった。どういう事よ。拙者は普通のオタクでござるよ。


【弓の勇者フェリチータが、称号・貴文の伴侶に同意しました。同意する事で、特殊なスキルが使用可能になります。同意しますか?】


 自分の覚悟と意志を示す意図もあり、同意した。そしてこの選択が、この先の展開を大きく変えることになるだなんて……今の拙者は知る由もなかった。



 とりあえず新しいスキルである『聖男のハグ』を試してみることにした。対象をハグすればいいらしい。 


「新しいスキルの検証をしたいのでエド君、抱きしめていい?」

「嫌です」


 エド君の拒否が早い。本気の拒絶を感じたので……どうしようかなと思っていたら、ユージェニス殿が挙手した。


「アタクシが」

「やるぐらいなら僕がやりますが……フェリチータさんの方がいいのでは?」


 ユージェニス殿を遮るシーザ君。最近彼はユージェニス殿にやたらと厳しい。それはまあいいとして……フェリチータたんにハグ?チラリとフェリチータたんを見た。


「わ、私はその……い、いいですよ?」


 でら可愛い。もじもじ恥じらってるフェリチータたん、可愛い!


「実験でフェルを抱きしめるのはいやでござる」


 それはそれ。これはこれ。というわけで、シーザ君にハグしたのだが……。


「ち、力が……!うおおおおおおおおおお!!」


 新しいスキルは『聖男のハグ』『聖男のチッス』『聖男の応援』『絶対聖域』絶対聖域以外は実施後三時間ステータスを強化する効果があるらしいのだが、効果がおかしい。ハグだけでシーザ君が超有名なアニメ、竜玉のスーパーヤサイ人みたいになってしまった。『聖男のハグ』は全ステータスを十パーセントアップさせるらしいが、明らかに十パーセント程度ではなさそうだ。よーくスキルをチェックしたら、原因がわかった。小さな字で、こう書かれていた。



【スキルは『カルマ値』と『絆値』により効果が変わります】



 カルマ値。もはや人類かが怪しいとエドから評された拙者のカルマ値。そのカルマ値が高すぎた結果が、ヤサイ人化であったらしい。強化の効果がエゲツなかったため、結局フェリチータたんも含め、全員で効果を検証した。強化を施し、ステータスをチェック。結果として、伴侶の称号を得たフェリチータたんが一番強化されることが判明した。


 さらに、この聖男による強化スキルは重ねがけが可能である事もわかった。


「もう、ご主人様の支援があれば俺達だけでモフルンダを制圧できるんじゃないですか?」


「うん、まあ……そうかな……」


 正直、スゴく聖なるオタクのスキルがすごすぎるでござるよ。エド君の言葉を否定できぬと思ってしまった。

リアルでゴタゴタしておりまして、ようやくの更新になります。更新は低速になりますが、楽しんでいただけたらと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 安定のおかんな小田郡氏… 癒されるわぁ~(*´ω`*) って思ってたら…ノー雄っぱい!イエスおっぱいだから!!と叫ぶ小田郡氏… うん…間違っちゃいないとは思うが、それを口にすると…ただの変…
[一言] ノー雄っぱいイエスおっぱい??いやそれもどうかな…お巡りさぁぁぁん!←取り敢えず通報してみる(笑) 頑張れ江戸君!ふんばれシーザ君!あちらこちらから狙われるタカのおちりを守るのだ!(なでり…
[良い点] あぁ、全てにおいて尊い…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ