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【本編完結】信者ゼロの女神サマと始める異世界攻略  作者: 大崎 アイル
第九章 『別れ』編

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214話 月の巫女フリアエは、聖女に成る

本日(4/24)の12:00から【コミックガルド】にて、コミカライズがスタートです!

Webにて、無料で読めますよ!

挿絵(By みてみん)


 ――聖女


 それは西の大陸の歴史上、二人しか存在しない。


 一人目は、太陽の国(ハイランド)の建国者『聖女』アンナ。

 救世主アベルや大賢者様と共に、大魔王を倒した伝説の人物。

 女神教会の初代教皇としても知られている。


 二人目は、太陽の国(ハイランド)の第一王位継承者であるノエル王女。

 太陽の巫女であり、光の勇者桜井くんの婚約者。

 先日、『神の試練』をクリアして『聖女』となった。


 聖女は、戦乱の世を収めるために現れると言われている。

 光の勇者に並ぶ、最重要人物。


 その三人目として、フリアエさんが選ばれた。



 ◇



「月の巫女フリアエ。そなたを『聖女』に任命しよう。大陸に散らばっている魔人族を束ね、新しく国を興すといい」

「え?」

 太陽の女神(アルテナ)様の神託に、フリアエさんが驚きの声を上げた。


「私が……聖女に?」

「かつての王家、ラフィロイグ家の血を引き、魔人族の血が流れているあなたが適任でしょう。勿論、強制では無いから断ってもいいですよ」

 補足するように運命の女神(イラ)様が続けた。


「聖女になるのは『神の試練』ってのをクリアする必要があるのでは?」

 そんな話をふじやんに聞いた記憶がある。


「月の巫女の守護騎士が、半神(デミゴッド)である太陽の勇者(アレクサンドル)に勝ったのよ。それをもって『神の試練』をクリアしたとみなすことができるわ」

 俺の疑問に、イラ様が答えてくれた。

 ほーう、そーいう扱いになるのか。

 じゃあ、太陽の勇者(アレクサンドル)と戦ったのは無駄じゃなかったんだな。

 ……ん?


「俺って、太陽の勇者(アレクサンドル)に勝ったんですか? ソフィア王女に死んだって聞きましたよ?」

「あー……、その辺は複雑なのよ。あとで説明してあげるわ」

「それからノア様の短剣知りません? 見つからなくて」

「ちょっと、次々に質問しないでよ。あんた運命の女神(わたし)に馴れ馴れしいわね」


「イラ、高月マコト……静かにしろ」

 アルテナ様に睨まれた。


「「……はーい」」

 俺とイラ様は口を閉じた。


「月の巫女よ。どうする?」

 再び、アルテナ様が問うた。


「わたしは……」

 フリアエさんがちらりと、不安気にこちらに視線を向けた。


「姫の好きにすればいいんじゃない?」

 俺が言うと、フリアエさんがこくんと頷いた。


「聖女の任、謹んでお受けします」

「わかった」

 気付くと太陽の女神(アルテナ)様が、フリアエさんの間近にいた。

 手をフリアエさんの頭に載せる。

 フリアエさんの身体が一瞬、虹色に輝いた。

 


太陽の女神(アルテナ)の加護を与えた。これより『奇跡の聖女』フリアエを名乗るとよい」



 おおー。

 フリアエさんが聖女になった!

 あれ?

 そしたら月の巫女じゃなくなったわけで、俺の月の巫女の守護騎士も自動終了?



「ちがうわ、高月マコト。あなたの月の巫女の守護騎士の契約は残ってる。巫女と聖女は、兼任できるのよ」

「へぇ」

 念のため自分の『魂書(ソウルブック)』を確認すると『月の巫女の守護騎士』のままだった。


 俺はフリアエさんの顔を見た。

 何やら神々しい光を放っているような……気がする。


「おめでとう、姫。いや、聖女様」

「別に姫のままで……いえ、フリアエって名前で呼んでも、いいわよ?」

 ちょっと照れたように、上目遣いで見つめられた。


「ま、今まで通り姫にするよ」

 急に呼び名を変えるのも変だし。


「あっそ。ただし! あなたは私の騎士なんだからね! 逃げるのは許さないわよ!」

「わかったよ」

 言われるまでもない。


 太陽の女神様が、俺たちを見回した。


「ノエル。人族の管理は引き続き一任する。教皇の任も引き継ぐように。現教皇の職は、今回の責を取らせ、解任せよ。面倒が起きれば、全て運命の女神(イラ)が巻き取る。いいな? イラ」

「は、はい、かしこまりました。アルテナ様」

 ノエル王女が頷く。


「うぐぅ……」

 イラ様が隣で呻いている。


「ノエル、フリアエ。聖女として協力し合い大魔王討伐にあたるように」

「…………わかりました」

「…………はい」

 ノエル王女とフリアエさんの意味ありげな視線が交差したが、二人とも大人しく頷いた。

 この二人、相性悪そうだけど大丈夫だろうか……?


「最後に……桜井リョウスケ」

「は、はい! アルテナ様」

 太陽の女神(アルテナ)様が桜井くんに近づいた。


「アレクの件は済まなかったな。こいつの身柄は私のほうで一時預かる。大魔王を倒せるのは、『光の勇者』である君だけだ。期待している」

「……有り難いお言葉です」

 桜井くんがうやうやしく頭を下げた。

 今日一番、アルテナ様の表情が柔らかい。 

 ……なんか、桜井くんにだけ優しくない?


「では、さらばだ」

 太陽の女神(アルテナ)様とアレクサンドルの姿が消えた。

 

 ……いっちゃった。



 ◇



 その後は、大変だった。

 俺が生き返った(?)ことを聞きつけた人たちが大勢やってきた。


「マコトさんっ……」

 レオナード王子に、しばらく抱きつかれたまま泣かれた。

 

 ふじやん、ニナさんにも泣かれた。

 ジャネットさん、ジェラルドさん兄妹が会いに来てくれた。

 タリスカー将軍もやってきた。

 風樹の勇者マキシミリアンさんや、木の巫女フローナさんも来てくれた。


 ……大賢者様、来なかったな。

 むしろ、俺から行くべきか。

 でも、来てくれなかったことはちょっと寂しい。


 

 色々な人に心配をかけたことを詫び、さて、今日も水魔法の修行をするかね。

 と思っていたのだが。



「今日は修行しちゃ駄目よ! マコト」

「高月くん……ちゃんと休んでね」

「私の騎士、みんなに心配かけるのはやめなさい」

「勇者マコト、今日くらい大人しくなさい」

 仲間全員+ソフィア王女に、止められた。

 

「はーい……」

 仕方ない、寝るか。

 俺は大人しくベッドで眠りについた。

 思ったより疲労が溜まっていたらしい。

 すぐに睡魔に襲われた。




 ◇




 何もない空間。

 女神様の居る場所。


(ま、今日は呼ばれるよな……)


 なんせ唯一のノア様の信者である俺が死んでしまったのだ。

 さぞ、ご立腹であろう。


 俺がノア様の御姿を探すと……奇妙な風景があった。


(んん?)


 不機嫌そうに腕組みをしたノア様が居る。

 それは良い。


 エイル様の姿が見える。

 これも、いつも通りだ。


 イラ様が居る。

 なのだが………………なぜか()()をしていた。

 がっくりとうな垂れていて、表情は見えない。


 そして、イラ様の正面。

 ノア様と同じく腕組みをした、長身の女神様がいらっしゃった。


(アルテナ様も居るのかぁ……)


 罰せられたりしないかな。

 俺、結構無礼な口を聞いたし。

 おそるおそる近づいた。

 四柱もの女神様が集まっている場所に行くのは、少々勇気がいる。



「ああ、……君か。よく来たな」

 太陽の女神(アルテナ)様が振り向いた。


 その顔は、大聖堂の冷徹な表情とはまるで違う、実に気まずそうなものだった。


■作者のコメント:

 本日の12:00から【コミックガルド】にて、コミカライズがスタートです!Webにて無料で読めます!

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

 ルーシーが可愛い。作者(ぼく)は、ルーシー推しなので満足です。※出番は少し先ですが。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] このあと教皇出てきてなくない?(私見逃してる?) ほぼ私情交えての職権乱用で敗北確定の状況のきっかけ作ったのに教皇解任で終わりなのがちょっとしっくり来ない。
[気になる点] 「ちがうわ、高月マコト。あなたの月の巫女の守護騎士の契約は残ってる。巫女と聖女は、兼用できるのよ」 兼用じゃなくて、兼任じゃないかと? 教皇ジジイ、解任だけですか? ナイアさんも信仰…
2020/08/30 13:39 退会済み
管理
[良い点] 人類には絶対に見せられない本当はとてもポンコツな女神さま劇場、はーじまーるよー!! [気になる点] そんな……!! 俺、さーさん派なのに!!!!
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