バトル・オブ・ザ・スタート
アカイロとペインシールドは、ウサンクサー私立探偵事務所で向かい合って座っていた。
「お前の能力…再生能力じゃないな」
「な!見破らていたのか…」
そう。アカイロはペインシールドの能力が再生能力ではない事を見抜いていたのだ!ペインシールドの顔は何故か赤くなっていた。
「お前の能力は、「痛みを力に変える能力」だな?」
「そ…そんな弱みを握られたところで私は屈しないぞ!」
「うるさいぞお前」
「す、すまない。…ところで私に何を聞きたいのだ?」
「あの連中の事だ」
アカイロは先ほどのネギダケソバを襲った四人の男たちがメディチの差し金であることは理解していた。だがしかし、どうみてもメディチの構成員では無い。その証拠に、彼らの服にメディチの帽子と銃が描かれたエンブレムがついておらず、ドクロのエンブレムが描かれていたからだ。
「あの連中…私を痛めつける事もできないサンシタたちの事か?」
「そうだ」
「多分奴らは、ゴースト・ストリートの犯罪集団の「ゴースト・キョーアク・サークル」だと思う」
「そうか。じゃあ奴らも抹殺対象だな」
「しょ…正気なのか?奴らは手強いと言うのに…」
「お前も正気じゃないがな」
「う!その言葉、胸に刺さるぅ!!」
・・・
ゴースト・ストリート。暗い道を歩く二人組の男を「オイシイ貝?」「野菜を食べよ」「健康大事」というネオン看板が照らす。一方の男は赤い戦闘服に赤いプロテクターを体中に着け、横にメディチのエンブレムが描かれている赤いフルフェイスヘルムで素顔を隠している。
もう一方の男はスーツ姿にネクタイを着けており、そのネクタイにはドクロのエンブレムが描かれている。顔には鼻から上を隠すドクロの様なマスクを着けていて、その腰のベルトにはレイピアが下げられている。
「いやぁ、サウザントレイピアさん。あんたみたいな人で良かったよ!ゴースト・キョーアク・サークルと共同ミッションって言うからてっきりイカレ野郎と組まされるかと思ったぜ!」
赤いフルフェイスマスクの男、バスターハンドが言った。
「バスターハンドさん。私で良かったな」
ドクロのマスクの男、サウザントレイピアが言った。
「いやぁもうホント感謝だぜ!で、サウザントレイピアさん!あんたはどっちを狙うんだ?」
「仲間がペインシールドという女にやられている。だからそのクソ女を殺す」
「あぁ、俺もその女狙ってたんだけどなぁ。そうだサウザントレイピアさん!その女生かしておいてくれねぇか?」
「何故だ」
「合体するためさ」
「バスターハンドさん。やはりそういう趣味があったのか」
「ハッハッハ!じゃあ俺はメディチに盾突くレッドマーダーとかいう野郎を殺すぜ!後はその女と合体してやるぜ!へへへ!」
「もうすぐみたいだ、バスターハンドさん。例の事務所から生体反応が二つ…まさか二人で待ち伏せか?」
「そりゃぁねぇだろ。たまたまさ!とりあえずやっちまおうぜ!」
「そうだなバスターハンドさん。」
・・・
「アカイロさん…よりも私はアカイロ殿と呼んだ方がいいからそれでも良いだろうか?」
「構わん」
ペインシールドが机に置いてある写真を取った。そこには三人の幸せそうな家族が写っていた。
「こ、これは…」
「…今は亡き妻子のエリカとアキトだ」
「すまない」
「謝らなくていい。気になるのは当然の事」
ペインシールドはソファから立ち、扉に向かう。その顔は、少し複雑だった。
「おらああああああ!」
するとその時、扉から赤いフルフェイスマスクを着けた男が突入してきた!ペインシールドは吹っ飛ばされる!そしてもう一人、ドクロのマスクを着けた男が入ってくる。
「アアッ!、ふ、不意打ち…か」
「ハッハッハ!バスターハンドとサウザントレイピアのお出ましだぁ!」
「そこの貴女、私と勝負だ」
「ふふ、そのレイピアで私を痛めつけてくれるのか!?イイぞ!」
「レッドマーダーさぁ~ん?どこかなぁ?」
その瞬間!レッドマーダーはバスターハンドに体当たりし、吹っ飛ばす!レッドマーダーもそれについて行く!そのすぐ後にペインシールドとサウザントレイピアは激突した!