何でこうなったんだっけ
飲んだくれの会、開催ですよ~☆
まず誰から撃沈しますか?
あ、あなた?
いい撃沈ぷりですねぇ。
いつもはこんなじゃない?
言い訳は寝てから言いましょうね☆
あ、始まります。
お楽しみ下さい。
妄想劇場其の弐、始まり、始まり~☆
・・・何でこうなったんだっけ?
杉原早苗は、目の前の惨状を見て、深く深く思った。
谷川はテーブルに突っ伏して寝てる。斎藤はテーブルに片肘をついて体を支えながらふらふらしてる。目が半分閉じていて、物凄く眉間に皺が寄っている。意地でも潰れるかという執念しか感じられない。前園はトイレと友達になっている。だろうと思う。しばらく帰ってこない。
早苗はため息をついた。
またやっちゃった。
1件目のバーで、各々3、4杯飲んだ。2件目は焼き鳥屋でこれまた3、4杯。3件目は居酒屋で日本酒と焼酎とウイスキーを2、3本ずつ。4件目は立呑屋でその辺りから3人の様子がおかしくなり、今、5件目の海鮮居酒屋で座ったらこうなった。
取り敢えず早苗は自分の分のビールと、人数分のお冷やを頼んだ。
これ飲んだら見に行くか。
トイレが男女共用であるため助かる。
この海鮮居酒屋は、馴染みの店で、早苗の酒量を知る貴重な居酒屋だ。
すなわち、枠のないザル。
枠すらどっかに置いてきちゃったらしい。
それって、ザルって言うより素通り?
「斎藤さん、お水ですよ~。これ飲むと楽になりますよ~。」
「ん、む~。」
ビールを飲み終わると、お冷やを持ってトイレへ。
個室が2つあるなかで、片方が戸が閉まっている。戸と床の間から靴の爪先?っぽいのが見える。
多分、おそらく、撃沈した前園だと思われる。
開くかなぁ、戸~。
取り敢えず引いてみる。開かない。
ダメもとで押してみる。開かない。
酔っぱらっても鍵掛ける理性はあったらしい。
天井が空いてる。
上から覗けるかな?
お冷やを洗面台に置く。隣のトイレに入る。ヒールを脱いで蓋をした便座に立つ。縁に手をかけ、タンクに体重を乗せないように足掛りにし、体を乗り出す。
案の定撃沈してる。
取り敢えず降りれるところを探してズリズリ降りる。
呼吸、顔色、体温、諸々。
吐くだけ吐いて寝たらしい。大丈夫かな?
・・・ズボン、履いてるな?
多分大丈夫みたい。というか、大丈夫であってほしい。
鍵を開けて、ヒールを履いて、背中をさする。
「大丈夫ですか?前園さん。お水持ってきましたよ。飲めますか?」
ぴくりと身じろぎする。取り敢えず生きてる。口許にグラスを持っていくと少しずつ飲み始めた。グラス1杯分飲んだので顔を覗き込む。
「もう少し要りますか?」
不意に手が延びてきて、うなじの辺りを掴み、引き寄せられる。
キスされる!
顔を背けたら、頭突きが炸裂した。
・・・ゲロ吐きキス魔か⁉
絶対嫌だ‼
前園は俯いていて顔が見えない。
まぁ、自業自得だからいいか。
グラスを持つと、トイレを後にした。
こんな大人にならないよう、酒の席では気を付けましょう。
楽しい酒、人に迷惑をかけない酒、これ、必須ですよ。
テストに出るかも知れませんよ(嘘)
他の方々どうしたんでしょうかね?
続きはまた今度。
読んでくださりありがとうございました。
ではでは。