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楓の魔法

またしても魔法の説明話

周りにいた研究者が、楓の周りに集まってきた。

興味津々の目で楓を見ていた。

少しおどおどしていた楓は「かおるぅ」と言いながら妾の後ろに隠れた。

妾とハクレンさんが周りを少し落ち着かせた。

楓が周りが落ち着いたのをみて話し始めた。

「ロウカイさんの手の先から光の粒が出て、その粒か図形?を作って、魔法が発動して、だから私の右手から光の粒を出して、光の粒を同じ形にしたら同じ魔法がでた。」

楓のしどろもどろの説明を始める。

周りの研究者は楓の一言一言を聞いて自らの知識と重ね合わせてゆく。

「光の粒だと!ありえん」

大柄の男がズンズンと、足音を立てながら楓に近づいてゆく。

「魔力は波だ、粒などありえん!この娘は嘘を言っておる。」

楓に掴みかかりそうになったので、妾が守るように楓の前に出る

「まぁ待ちなさい。ほら、楓くんが怖がっているじゃないか」

ロウカイさんは大柄の男の肩をつかんだ。

「なんだロウカイか、ふん!貴様の出る幕ではないわ」

「まあまあ、ここは一つ私の仮説を言ってもいいかい?」

大柄の男も局長であるロウカイさんの話を聞くだけは聞いてやる、という態度をとった。

「多分第一魔法を行使する為に必要なのが粒の魔力で、第二魔法が波の魔力なのではないか?」

まわりは関心したようにロウカイさんを見た。

たしかに魔力は粒の性質を持っていたし、波の性質も持っていた。

互いに互いを完全に論破できなかった。

ゆえに100年以上に及ぶ論争が続いているのであった。

「たしかにそう考えると納得はいくな、だが魔力は波だ」

大柄の男は譲らなかった。

周りの人間はこの大柄の男をあからさまに無視し楓に質問をしてきた。

そして楓の前で第一魔法を行使してみた。

楓は難なくその魔法を使って見せた。

そして第二魔法を使って見せると楓は「何が起きているかわからない」と言った。

この魔法は第一魔法だ、第二魔法だと先に言わないで実践しても、出来る魔法、わからない魔法が見事に第一と第二に分かれた。

周りの研究者がロウカイさんの仮説を真実だと感じ始めていた。


次にロウカイさんは紙とペンを持ってきた。

「君が見た光の粒の形をこれに書いてくれないか?」

楓がペンを受け取ると図形を書く。

そこにはよくわからない図形があった。

「だめ、上手くかけない」

楓は悪筆で美術もセンス無しであった。

それを見かねた研究者の一人が黒い液体が入ったコップを持ってきた。

それを紙に一滴たらすと紙の上で丸まった。

「これに魔力を流して書きたい模様か図形を書いてください」

楓は言われたとおり丸まった液体に指を触れた。

液体は見たことの無い幾何学模様を描いた。

「これがロウカイさんが使った火の玉の魔法の図形」

次の紙に液体を落としまた同じ事をする。

「これが雷の魔法の図形」

楓は実践してみせた魔法の図形を全て書いてみせた。

研究者達は大いに盛り上がり自分の研究室に戻っていった。

残された妾と楓とロウカイさんとハクレンさんはその場で解散になった。

楓は一人で部屋に戻り、妾はハクレンさんと衣裳部屋に行き着替えその日はおしまいになった。

僕と楓とハクレンさんは、一緒に夕食を食べた。

そして僕は楓の部屋に行き楓のスキンケアと髪のセットをした。

「あのね薫、私ねロウカイさんから、研究を手伝わないかって誘われたの、それで、手伝おうと思うんだ」

「いいんじゃないか」

「だから、約束守って」

僕はこの約束の意味がわかっていながら、あえて聞きなおした。

「なんだ約束って」

「わかってるくせに、あの時のだよ」

やはりそのことか、と思い昔のことを思い出す。

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