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妾の新たな魔法

少し短めです。主人公もちゃんとすごい能力持ってます

「日々苦しい戦いをしているあなたがたに私はいつも感謝しております。私は戦う力を持ちません。」

妾は砦の集会場で昨日覚えた演説をしていた。

ついこの間魔族による進行があったばかりであるので、しばらくは安全だろうということでフレデリカが慰問に訪れたわけである。

それぞれの町で大歓迎であった。ここでもフレデリカは絶大な人気を誇る。

僕の始めての仕事の中での一番の大仕事だ。

緊張で心臓が爆発しそうだ。

すでに演説は始まっていた。

妾は必死に思い出していた。昨日の町でフレデリカが行なった町の人を涙させ、兵士を奮起させた演説を、そのフレデリカを

少しでもそれを真似たかった。

自分の体の中で魔法が発動するのがわかった。

妾が発する声に魔力が載る感覚、妾の視線に魔力が載る感覚、演説の時の体の動きのキレが増していく感覚

魔力に当てらた兵士の目の色が変わっていくのがここからでもわかった。

(まだだ、まだフレデリカの足元にも及ばない)

そう思いながらさらにこの感覚に魔力を込める。

「王国バンザーイ、フレデリカ様バンザーイ」

妾の演説が終わる前に兵士の一人がそんな声が上がった。

その一言を発端にして、回りの兵士に伝染してゆく。

兵士の顔が変わっている。

今突撃を命じればここにいる全員が死ぬまで戦い続けるような顔だ。

やりすぎたと感じながらも高揚感が溢れている。

兵士の盛り上がりが冷める前に妾は集会場の壇上を下りた。

妾達の控え室に戻るとフレデリカに抱きつかれた。

「さすがなのじゃ、フレデリカ、妾の目も節穴じゃった。まさかこれほどの人物じゃったとは、妾はうれしいぞ」

いつもの激しいスキンシップが妾を襲う。

それに頬を膨らまし楓が妾に引っ付く。

いつもの状態であった。

その後、妾達は兵士の訓練所を視察した。

亮が妾とフレデリカを見つけるといきなり張り切りだした。

(四人を同時に吹き飛ばすのはやめなさい。小隊長さんが驚いてますよ。)

亮の実力は日増しに倍増しているのではないかと思えるくらいメキメキと上達している。

武具貯蔵所、食料貯蔵所、簡易病院を視察した。

楓は簡易病院に残り治療を開始した。

最後に砦の外にある墓地に妾に向かった。

魔法によって体が消滅する死体もある。墓石には名前しかないのもいる。

びっしりと文字が書かれており、どれほどの人が死んでいるのか実感した。

砦に戻る途中、楓を拾って帰った。

楓は妙に暗かった。

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