妾と妾の雑談
短めの会話劇です。
「しかし父上も滅んだ国の王族の娘達を妾にするならさっさと孕ませてしまえ、そうすれば妾も楽になるのに」
「しかし父上も年ですし」
「はっ、昨日なんて六人も相手しておったのじゃぞ、しかも妾より若い娘もいたのじゃぞ」
「あれ?でもこの国ってそんなに妾をとるほど余裕なんてないんじゃ」
「そうじゃ、じゃがなフレデリカよ、籠の鳥は籠の中でしか生きられないんじゃよ、今まで籠の中で生きていたにいきなり籠の外で生きろというのも無理じゃろ」
「そうじゃな」
「国が滅び、この娘だけは!と託された者を切り捨ててしまえば王族への不振につながる。つまり保護するしかないのじゃよ、何人かは貴族達に下ろしているがな
もちろん無駄飯喰らいにしないために仕事は教えているが、今まで旦那になる男を尽くす方法しか教えられてこられなかった者達じゃ簡単にはいかん
だから仕事を覚えるまでの彼女達の糧を得る方法は、父や貴族達に妾として抱かれるということしかないのじゃ、そこまでゆくともう娼婦とかわらんよな」
「もしかしてお城で働いている人の中には滅んだ国の元貴族や王族もいるのか?」
「フレデリカよ、勘がいいのぉ、このハクレンなんかは最初に滅んだ三大国の第三王女じゃ」
「えええ」
「ハクレンは10歳の頃にこの国に来て早々に仕事を覚えて、妾付きのメイドになったのじゃ、じゃから父に手を付けられていないつまりはまだ処女じゃ、フレデリカよ興奮したか?押し倒すなら互いに同意の上でな」
「興奮なんてしないのじゃ、みなさい、ハクレンが真っ赤じゃないか」
「はっはっは、ハクレンはこの手の話はやはりまだ苦手なのじゃな」
「はっはっはじゃないのじゃ」
「まぁハクレンのことは置いておいて、もう二三人出来れば男子を二人欲しいものじゃ」
「男か女かは運ですからね」
「そうなのか、そっちの世界でもそうなのか」
「どういうことですか?」
「こっちの世界じゃと、犬のように後ろからと女が上に乗ってやる方法をすると男子が産まれやすく、男が上になってすると女が産まれやすいといわれておるのじゃ」
「ぶっ」
「その反応じゃと、そっちの世界じゃないのじゃな、まぁ願掛けのようなものじゃしな、じゃが父はもう年で激しい動きがしたくないといってちょうどよいと言って女を上にしてしておるぞ」
「なに娘に言ってんだあのおっさん」
「こらフレデリカ」
「もうしわけありません、素が出ました。」
「それでな、昨日も六人全員を上に乗せてやっていたな」
「なにのぞいてるんですか!」
「いや、フレデリカと楓がな、王と妾の子供を作るための義務としての行為ではなく、男と女の愛し合いをしようとしたのを見てムラムラしてしまったのじゃ」
「なにやってんですか!」
ちなみにこの時、楓は本に夢中、ハクレンは顔を真っ赤にしてうつむいています。