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みじかい小説

みじかい小説 / 029 / 私の男運

私は男運が無い。


簡単に私の男遍歴を紹介すると、10代の頃は根暗だったために恋愛とは無縁に過ごし、24歳のときに職場の上司に強引に迫られ不倫の関係になる。

これが初めての相手。上司が女遊びをしていることを奥さんは了解済みであるという、ずいぶんおおらかな環境だった。

私自身そんな相手に本気になれるわけもなく、私がフェードアウトするという形で上司との関係は終わった。

その後、やはり職場で、年下の学生君とつきあいだす。

この相手がかなりナルシストで、自分とつきあうことがどれほど特別かを言って聞かせるような奴だった。

というわけで一年ほどで別れた。

3人目の相手は、これが最悪だった。やわらかな印象で優しさを前面に出してきたものだから勢い結婚したはいいが、その後、次第に口調が乱暴になり、一年が経つころには私を殴るなどの暴力を振るってきた。即、離婚を決めた。子供ができる前でよかった。


この頃、私は仕事が激務でメンタルを病む。

具体的には統合失調症という病気になる。

この病気は人によって幻聴が聞こえたり幻覚が見えたりするのだが、私の場合は幻聴で、四六時中誰かが話しているのが聞こえた。

幸い薬で幻聴は聞こえなくなり、徐々に普通の生活ができるようになっていった。

しかしメンタルを病んだことで仕事はなくなり友人の数もほぼ0になった。

逆にすがすがしいなと思うに至ったのは、それから数年経ってからのことである。


今、私は夫と二人で暮らしている。

病気のことは夫には言っていないが、私が何かの薬を飲んでいることは把握しているので、何かしらの持病があることは知っている。

最近なんとなく、夫に病気のことを打ち明けてみようかと思っている。

夫はどんな反応を示すだろうか。

果たしてそれは、私の男運と、どれほど関係があるだろうか。

とりあえず今夜、夕食の後で、打ち明けてみたいと思う。


※この小説は、youtubeショート動画でもお楽しみいただけます。

 以下のurlをご利用ください。

 https://youtube.com/shorts/ujFArJTvPdY

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