表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/29

8話


 廿月(はつき)は駆けながら町の中で悠輝を探す。しかし見当たらない。

(……少し遠くまで行ったかもな。とりあえず。幻想奇譚(トゥーンアクション)


 彼は能力を発動させ、黒いインクのかたまりから、ゾウのエレフンが出現。


「あらら。どうしたの。はつきおにいちゃん。ぼく、これからおねんねするところだったんだよ」


「ごめんな。起こしちゃって。でも、今頑張ってくれたらちゃんとお昼寝してもいいから。エレン。いま映奏奇譚(デュアルアクション)できそう?」


「んー。ねむたいけど、できるよ」

「ありがとう。エレン。じゃいくよ。映奏奇譚(デュアルアクション)


 廿月(はつき)は、ゾウの子どもと合体し。顔に仮面マスク。肩にはマントを羽織っている。


「さて、いくか。エレン」

 銀髪の青年がいうと、彼の体から、エレフンの声が聞こえてきた。


「うん! ぼくがんばる!」

「えらいぞ。エレン。帰ってきたらお菓子でもあげようか」


「やったー」と絵本キャラの子象は喜ぶ。

 廿月(はつき)たちは悠輝(かのじょ)たちの後を追いかける。


 その頃。悠輝(ゆうき)たちは、アニメの乗り物や能力を使って目的地までたどり着いた。


 金髪の女性達が乗っていたのはタヌキの形をしたタクシーだった。

 料金はタダで感謝の気持ちさえあればいつでも使っても良いのだ。


「ありがとう。タヌキタクシー」彼女は手を振りながら別れの挨拶をする。

「いえいえ、またぽんぽこちゃんのタクシーにご利用ください」


 そういうとタクシーは去って行った。


 場所は町から離れた自然豊かな山近く。辺り一面、森林で囲まれている。

 草木が茂っており、鼻孔にも土の臭いや涼しい風に当たった葉っぱの臭いが伝わる。


「この辺……でしたよね。黒墨(くろすみ)さん」

「ええ。そうですけど、もう少し探さないといけないですね」


「想像してたよりも遠い場所にいるんですか」

「意外と道のりが長いですね。でもしばらく歩けばいずれ着きますよ」


「楽観的で良いですね。黒墨(くろすみ)さんの旧友に会えたらオレちゃんは社長に報告します」

「助かります。ところで料金は……」


「はい、通常価格は──」

「お困りでしょうか。お姉さん方」


 気がつく悠輝(かのじょ)達の周りには黒服の男達が立っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ