vsエミール1
「いい気になるな!まだ代わりはいるんだよ!!」
再び召喚されたデモンリビングアーマー達だったが、ショウに近づく前に魔法で核を撃ち抜かれる。
「馬鹿な……こいつらには各属性への耐性があるんだぞ」
「光以外には、ですけどね」
撃ち出される魔法をよく見ると、全ての魔法を薄い光の膜が覆っていた。
「全ての魔法に光属性の魔法を被せたというのか……」
矢を射続けさせていたデモンリビングアーマー達を制止し、異界へと帰す。すると、エミールの足元に巨体な魔法陣が現れた。
「いいだろう、奴らでは貴様を殺すのは難しいというのなら、私がこの手で殺してやる。新たに手にしたこの力でなぁ」
足元から現れたのは3mを越える巨体な鎧。エミールが宙に浮き、鎧の胴体へと溶け込んでいく。
「これは悪魔の因子を取り込んだ鎧、デモニックメイル。さっきまでのリビングアーマーとは訳が違うぞ?」
「……がっ!?」
「ショウ!!」
エミールが手に持った剣を軽く振った剣圧だけでショウが壁に叩きつけられ、コレットが駆け寄る。
「生命力も魔力も消耗している今の貴様に、私が倒せるかな?」
「……ヒール」
魔法で失った生命力を回復し、すぐ様立ち上がる。
「大丈夫、これくらい問題ないよ」
「なんだそのヒールは!?何故生命力まで回復してる!ヒールは傷を塞ぐ程度の力しかない筈だぞ!!」
『そりゃヒールって呼んでるだけで汎用魔法のヒールとは全くの別物だからね。』
「生命力はこれで問題ない。そうだ、コレットにも」
コレットにもヒールをかけてあげる。苦しげだったコレットの表情が和らぐ。
「ありがとう、助かったわ」
何事も無かったかのように歩くショウを見下ろすエミール。
「つくづく癇に障る。私の手にした力を容易くやり過ごしていく……それでいてそれが当然と言わんばかりの態度が!私を苛立たせるのだっ!!」
エミールの剣がショウの脳天を叩き割るように上から振り下ろされる。
「速くて重い、でも……それだけだな」
刀8本で同時に受け、軌道を横に逸らす。隙の出来たエミールに雷と風を纏った斬撃を放ち、確かに直撃した。
「かったいな…」
その鎧には傷1つついてはいなかった。
「この鎧の頑丈さ、魔法への耐性に合わせ、私の魔力障壁があれば傷1つつきはしない!そして……!!」
エミールの振るう剣は先程よりも速くなっていた。
「時間が経つほどに強化される鎧!!見るがいい、この剣の威力を!!」
エミールの振るう剣は振るごとに速くなり、威力が増していった。人が吹き飛ばされる程の剣圧で振り回される剣撃はまるで嵐のようだった。
「貴様はここで死ぬぅ。他の連中も今頃鍵の所有者とやり合ってるところだろう。そして無惨に殺されるだろう。貴様を殺して王女殿下も殺したら、この箱の中にいる奴らは全員殺してやる。貴様には何も守れやしないんだよぉ!!!」
今までで最も威力の増した一撃でショウを横薙ぎにしようと振られる。
「なに!?」
剣はショウの手前で魔剣達に止められ、届かない。
「俺は貴方に負けないし、他も負けはしない。俺を殺せない貴方には誰も殺せはしない!」
魔法で創り出した魔法剣で魔力障壁を斬る。すかさずそこへショウの持つ眩しく輝く光の魔剣の刃が入り、鎧の腕を斬り落とした。
(語り部)
「ショウのヒールって、光の魔剣の力であって他の人が使うヒールとは全くの別物なんだよ。普通は傷を塞ぐ程度、後は疲労も少しは減るくらい。ショウの場合は回復量も多いし、生命力も回復できる。それと生命力っていうのは生きる為の力、免疫力とか活力とかだね。生命力が減ると体調も悪くなるし、傷も治りにくくなるし、毒も効きやすくなる。病気にもなりやすくなって無くなると死ぬ。ゲームで言うなら毎ターンHP低下と全ステ低下と弱体耐性ダウンのデバフだね」




