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STORY ~白銀の物語~  作者: 黒羽カウンター
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vsジェヴォーダン1

擬似猛獣(アバタービースト) 殴られたジェヴォーダンが青白く光る熊を睨みつける。


「あれはデスベアード…平原のならず者か」


 B⁻の熊型モンスター。本来なら広い平原をうろついていてこんな森にいるモンスターではない。


「これが俺の魔法だ。動物やモンスターの分身を作り出す」


 デスペアードではジェヴォーダンには到底及ばない、ジェヴォーダンの前脚に切り裂かれて消滅する。


「俺を忘れないでくれ」


 身体強化したロウダスがジェヴォーダンの横顔を蹴り飛ばす。


「お前ら、そこのでかいの連れて離れろ!そいつの狙いはお前らだ、このモンスター達は俺を足止めしたいだけらしいしな、そいつさえいなきゃこのくらいなら俺一人でも問題ねえ!」


 モンスター達に囲まれたロイドが次々とモンスターを斬っていく。


「結構な数いるけどマジで大丈夫なのかよ?」

「戦場に比べたらぬるいくらいだ、それよりあれをお前らだけで倒せるかの方が気掛かりだがな」

「狼王だけなら問題ないです。ユナちゃん達、おまかせします。」


 言うと同時にジェヴォーダンがいた方向からロウダスが飛んでくるのをキャッチする。


「ガハッ!」

「大丈夫か、ロウダス!」

「ゲホッ、問題ない。生前より劣ると言ってもやはり強いな」

「あれをここから引き離すぞ、あいつが暴れるだけでも危険だ」


 ジェヴォーダンへと駆け出すショウとライガの横を数十羽の鳥達が飛んでいき、ジェヴォーダンの目前で撹乱する。


擬似猛獣(アバタービースト)・鳥」

「鳥に気を取られている内にあいつを空に上げる、あいつを飛ばせ!」


 地の魔剣(砂刃)を飛ばし、ジェヴォーダンの足下に突き刺すとそこから岩の柱が伸びていきジェヴォーダンの巨体を空中に押し上げる。


「了解!」


 ジェヴォーダンの腹にバチバチッと雷の迸る手の平をグッと押し当てる。


「吹き飛べ、砲雷掌(ほうらいしょう)!」

「ヴォアッ!?」


 ライガの手から電撃の光線が放たれ、ジェヴォーダンを吹き飛ばす。


「追うぞロウダス!」

「ああ」


 ショウ達の行く手をモンスター達が阻もうとするが、瞬く間に氷漬けにされる。


「後続は僕がどうにかするよ。後で追いかける」

「頼む!」


 凍らされたモンスターの横を抜け森へと駆けていく。

 

「あの呪いは核のような物が存在する。狼の体のどこかにあるそれをショウ達が破壊すれば倒せる」


 ジェヴォーダンの所に向かう間に呪いについてイブから聞いていた。


「場所は特定出来ないのか?」 

「常に移動しているみたいだからね、最悪体をまるごと消し飛ばせばいいんだけど結構大きいから難しいね」

「場所は匂いで分かる」

「ほんとかロウダス!」

「母とは違う異物だからな、わかりやすい」


 ジェヴォーダンの元へ辿り着くとライガが木に叩きつけられていた。


「もう少し上手く戦わんか」

「うるせえなジジイは…」

「大丈夫かライガ!」

「大丈夫だ!それよりこいつ、速さなら虚無感なんかよりよっぽど早えぞ!」

「だろうな。でもそれだけだ」


 ショウは刀一本を手にして近づいていく。


「おいショウ!手抜いて戦える相手じゃねーぞ!」

「馬鹿じゃのうお主。よう見んか」


 駆けるショウ目掛けて振り下ろされる前脚を受け流し、もう片方の脚を斬る。バランスを崩した所を更に追撃する。斬った脚がすぐにくっつき、ショウを体当たりで吹き飛ばすが空中で反転して木を蹴り受け身をとる。飛びかかってきたジェヴォーダンに木を切り、木を魔法で飛ばしてぶつけた。木に気を取られている隙に体の下から後ろ脚を切断し、着地時にバランスを崩している所を腹の部分を両断した。


「凄ぇ、速くて見えづらいけど一人であの狼を翻弄してやがる。あいつの体、凄く硬くて攻撃しても効かなかったのに…」

「普段他の魔剣に回している魔力を身体強化に回し、刀一本に集中して視野も狭める事で動体視力も上げておる」

「あれが変幻流だよ」

「変幻流?」

「一対一から多数、乱戦においても相手の戦闘スタイル、状況に応じていくらでも変化していく、それが変幻流。私の我流を適当に呼んでるだけだけど」

「それ、お主が本当に相手に応じて擬似猛獣(アバタービースト)なんでも出来るからこそじゃよな」

「まあね。でもショウはそれを自分なりに体得していってる。ある程度の格闘技術とか他の武器の使い方も教えたし、視野も広い。ショウにはあの魔剣達もあるし、変幻流は割と向いてたんだよ。そもそも変幻流ってその時その時で自分なりに対応しようってだけだから流派って程大したものじゃないよ」


 周りの木々を浮かしてぶつける、地面を水と地の魔剣で沼を作り、足場を悪くする、光による目潰し、隙を作っては狼王の体を斬っていく。


「自分がやれる事を思い浮かべて、相手に有効な手を考え続ける。それができれば誰でも変幻流が出来るよ。それより見てないで手助けしにいってあげてよ、ショウ一人で相手し続けるのは流石にきつそうだよ」

「そ、そりゃそうだよな」

「つい魅入ってしまった、今加勢する」


 ライガ達も戦闘に参加する。


「ライガ、ロウダス、こいつは肉体的には脅威だ。速く、力強く、硬い。だけどそれだけだ。攻撃は単調で突撃してくるだけ、これなら集中し続ければどうにかなる。後はロウダスが呪いの核を見つけて破壊してくれればいい。」

「呪いの核って?」

「あれを動かしてる奴があれの体中を動き回っているからそれを探して破壊しないと終わらないって事だ!」

「なるほどな、それをロウダスなら見つけられるんだな!」


 ジェヴォーダンの攻撃を躱しながら説明するショウ、再び前脚を斬り飛ばす。


「当てずっぽうで斬れてくれればいいんだけど…」

「ショウ!」


 ショウの体を巨大な何かが弾き飛ばす。


「ガァッ!」


 木に叩きつけられながらも見るとそこにはショウに切断されたジェヴォーダンの前脚が浮いていた。


「あの体は切り離しても動かせるようじゃな」

「それだけじゃないみたいだけど」


 イブは小屋の方向を向いてそう呟いた。


___________________


「こいつら、いくら斬ってもくっつきやがるな。あれの呪いってのはあいつに殺された奴にも伝染するのか。」


 生きているモンスター達は片付いたが、その中に混じっていた元々死んでいたモンスター達は体をバラバラにしても再び再生して襲い掛かってきた。


「向こうが終わらねえとこいつらも倒せねえってことか、上等だ」


 再び飛び掛って来るモンスター達を花弁の粒子が包んでいく。

ロウダスの魔法


擬似猛獣アバタービースト

動物やモンスターの分身を作り出す。詳しい情報と見た目を知らなくては再現出来ない。種類によって同時に作り出せる数が異なる。モンスターの一部を再現して体に纏うことも出来る。

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