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STORY ~白銀の物語~  作者: 黒羽カウンター
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小休憩

「もう食べられないよ~♪……あれ、私のおやつ無くなっちゃった。………ここどこ?」


 目が覚めたら青空が広がり、すぐ近くから焚き火の音が聞こえる。


「目が覚めたんだね、ユナちゃん。気分は悪くないかな?」

「ショウお兄ちゃんがなんでここに?なんで私こんなとこに…」


 今まで幸せな夢を見ていて忘れていた記憶が戻ってくる。


(そうだ!わたし誘拐されて…なんか色々魔法をかけられて……)


 思い出すと同時に恐怖も蘇り、涙が溢れてくる。


「──もう悪い人達はいないし、あとは家に帰るだけだから安心して」


 そういうと同時にユナのお腹が鳴る。


「そういえば何も食べてないからな。さっきは寝言でお腹いっぱいって言ってたけど」

「わたし、そんなこと言ってたんだ……」


 空間からパンを取り出して渡すと、頬を赤らめながら受け取る。


「ところでここはどこなの?」

「ここは王都から東へいったところでね、帰るまで五日くらいかかるらしいんだ。今は食料調達と昼食をとるために休憩中なんだけど……丁度戻ってきたらしい」


 鳥系魔物を抱えてライガ達が戻ってきた。


「おっ!ユナちゃん起きたのか!良かったな~」

「本当に良かった。目覚めぬ眠り姫なんてただの悲劇だからね」

「もう少し待っててくれよ、今からこいつら捌かねえといけないからよ」

「金髪がライガで青髪がレイ、俺の仲間だ。赤髪の人はロイドさん、助けに来たわりに俺達もロイドさんに助けられたんだけどね」

「そうなんだ。わたし、ユナって言います。助けてくれてありがとう!」


 鳥肉を捌き、焼いて焼き鳥にする。


「この鳥美味いな~。あ、ところでよロイドさん、よくあの森で無事だったな。俺らは入ってすぐに寝てたらしいけどよ。もしかしてそういうのを防ぐ魔法かなにか使えるのか?」

「あ?あ~あれは魔力障壁で防いだだけだ。魔力障壁はただ身を守るだけじゃあ無い。高レベルになってくるとああいった精神的な物も防ぐことが出来るようになる。極めた奴は熱や寒さも防ぎ、空気の無い空間でも擬似的に呼吸ができる。自分にとっての安全な空間を生み出せるようになる。そこまで行くともう魔力障壁というより魔力領域って呼ばれるようになるがな」

「へ~、てことは俺達でもできるようになるのか」

「といっても幸福の魔法を防げるのはかなり高レベルにならねえと無理だな。防げる奴はそう多く無い」

「そっかー」

「ショウ、水貰っていいかい?」

「ああ」


 レイの持つコップに空中から出てきた水が注がれる。


「やっぱ便利だよなショウの魔剣。火もつけられるし、簡易的なシェルターも出来て夜も光に困らない。水も飲み放題だぜ」


 僅かに出した刀身を見るロイド。


「その魔剣達には旅の時はよく助けられた。まじで便利なんだよな」

「この魔剣の事知ってるんですか?」

「知ってるも何も、その魔剣をお前の親父達に渡したのは俺だ」

「そうなんですか?」

「ついでに親父達の師匠でもある。ショウ、お前その魔剣達の名前は知ってるか?」

「いや、実は知らないです。母さんからも聞いてませんでしたから」

「まぁわざわざ教える必要も無いからな。そいつらの名前は火が紅蓮(ぐれん)、水が流水(りゅうすい)、雷が雷電(らいでん)、氷が氷冷(ひょうれい)、地が砂刃(さじん)、光が白明(はくめい)、闇が漆黒(しっこく)、そしてお前の親父の使っていた風が疾風(はやて)だ」

「そんな名前だったのか」

「あくまであいつらが勝手につけた呼び名で真銘は別にあるんだがな。名前には言霊が宿る、名無しの権兵衛よりかはましってもんだろうよ。第一、Sランクの魔剣達が名無しっていうのもなんだしな」

「それSランクの魔剣だったのか!?」

「もう本来の力は失われた様なものだし、名ばかりではあるけどな」


 食事も終わり、焚き火の後始末をして立ち上がる。


「そろそろ行くぞ。明日の昼には近くの村につきたいところだな」

「わかりました。ユナちゃん、疲れたら言ってね。背負っていくから」


 再び一行は進み始める。

やっと魔剣の名前出せました。今後呼ばれるかはわからないですが。

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