↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

50/124

ヘイトの失敗続き②

クロノは冒険者のシー、マインとお茶会をしていた。


「最近クロノは元気でやってるかな?」


「うーん、最近微妙。」


「なにかあったのかな?」


「マスコミギルドに入れた時はうれしかったけど、いざ入ってみると、思ってたのと違ってこのまま続けていくか悩んでる。」


「実はシーと一緒にアーサー王国に行くんだよ。」


クロノは驚きの表情を見せた。


「アーサー王国の方が、税金も安くて住みやすそうかな。」


「行ってみないとわからないけど、行ってみるんだよ。」


「みんな頑張ってるんだね。私も色々考えてみる。今日はありがとう。」




◇






マスコミギルド


クロノは気を取り直して仕事をしていた。




「ヘイト様、アーサー王国に人材が流れています。まだ100人ほどですが、警戒したほうがよろしいかと。」


「気にしなくていい。100人程度なら何の問題もない。」


「なるほど、もう一つ気になったことは、人口の流出が徐々に加速していることです。」

クロノはやんわりと意見を言った。


「気にしなくて良い。」


「かしこまりました。失礼します」


うん、決めた!やめる準備をしよう。

今までクロノは何度もやんわりと意見を言ってきたが、受け入れられる事は少なかった。

マスコミの記事で人の不安を煽り広告費を稼ぎ、多額の献金をもらい、政治には裏で法律を通させ、法律が通ると政治のせいにして批判する。

人の為にならない処か、他人の足を引っ張り自分たちの利益とする仕事に嫌気がしたのだ。


もっと人を褒めたり、影の努力者をたたえる記事を書いて、次に続く世代に良い影響を与えたい。

クロノにはそういう思いがあった。




◇




「冒険者が1000人以上アーサー王国に流れています。」

クロノは淡々と報告をした。

数回の報告でギルドを去る。

あと何回か報告すれば終わりだ。

クロノは感情を殺して省エネモードで接していた。



「分かった。下がってくれ。」


「そろそろ手を打つか、国を出たものは銀行口座を凍結させよう。」


これで戻ってくるはずだ。



◇



クロノは安堵していた。

この報告で最後、今日でギルドを去るのだ。


「冒険者が戻ってきました。」


ヘイトは笑った。

「そうか。予想通りだな。」


「ただ、気になったことがあります。」


「なんだ?」


「最近この国で物の売れ行きが良いのです。」


「良いことじゃないか。」


「はい、もしかして、冒険者たちがお金を使い切って国を出る気なのではないかと心配しています。」


「それは気にしなくていい。経済が回復しているんだろう。」


「かしこまりました。」


クロノは最後だけは自分の仕事をしようと思い、意見を述べたが、最後に後悔した。


黙っていれば良かったな。

きっと最後に何かを期待してしまったのかもしれない。

でも今日でもう終わり。

アーサー王国に行こう。



◇




クロノが居なくなりアオールが代わりに報告をした。

「冒険者が10000人以上国を出ました。アーサー王国へと流れたようです。魔道具技術者などの特殊なスキルを持つ者も一部アーサー王国へ流れています。」


「そうか、対策が必要だな。ところでクロノはどうした?最近姿を見ないが?」


「退社しました。なんでもやりたいことが見つかったとか。」

実際には仕事を辞めてアーサー王国へと亡命していた。


「そうか、下がってくれ。」


「失礼しました。」


冒険者の流出が止まらないか。

アーサー王国への陸路と海路を断絶させよう。これで流出は止まるはずだ。


ヘイトは気づいていない。


人口の流出はこれからも続くことを。

デイブックからヤマトへの旅行を装い、ヤマトを経由してアーサー王国に亡命するという手法が水面下で知れ渡っていた。


そして、魔王へ敵意を向ける手法も揺らいでいた。

アーサー王国へ行った冒険者からの口コミや、アーサー王国の新聞の美人四天王の効果により、マスコミが隣国を悪者にして国民の敵意をマスコミからそらすやり口がばれ始めたのだ。


マスコミは目先の自分の利益を得るために長い目で見た国の国益をつぶし、首を絞められていくことになる。








最後までお読み頂きありがとうございます!ここまで少しでも、ほんの少しでも面白いと思っていただけた方はブクマ、そして下の☆☆☆☆☆から評価をお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。