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2.サムライは突っ込む生き物

無実の俺はアカウントが停止されたので、新しいアカウントを作った。

どう考えてもあのサムライが悪いのにこのゲームの運営は無能に違いない。


もう少し練習したかったのでしばらくノーマルを回した。

大体のルールはわかった。

キャラが多くて覚えるのが大変だが、まあどうにかなるだろう。

この手のゲームは死にながら覚えていくのが一番早い。


そんなわけで早速ランクマッチに行ってみよう。




このアースレジェンドのランクは一番下がブロンズで、そこからシルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤ、オリハルコンまであるらしい。

最初はみんなブロンズ。俺もブロンズ。

このゲームはeスポーツとしても有名で、世界大会では億単位の賞金が出ているらしいがブロンズの俺には関係ない。

ランクの頂点たるオリハルコンプレイヤーのうち、更にごく一握りの達人だけがプロになれる世界のようだ。


それはともかくランクマッチ。

これも基本的にはノーマルと変わらず、順番にキャラを選択していくのだが、一つ違いがある。

たとえば俺がバーサーカーを選択すると、敵はもうバーサーカーをピックできない。

キャラが重複しないのだ。

ノーマルだと敵と味方の両方にバーサーカーがいることもある。


俺はアーチャーを選択することにした。

ノーマルで練習した結果、遠距離はわりと近接キャラに有利を取れそうだと判断したからだ。

他の味方2人はサムライとウィザードを選択した。

何故か知らないがサムライは人気キャラらしい。

どうせ刀がかっこいいとかそんな理由だろう。


ゲームが開始される。


「俺がキャリーしてやる。俺についてこい」


サムライが言った。

キャリーとは俺が勝たせてやるという意味だ。

頼もしい。


俺はノーマルで学習したので、一人で突出しないで3人固まって道を進軍する。

敵が3人、反対側からやってきた。


敵はいずれも近接職。チャンスだ。

こっちにはアーチャーとウィザードがいる。

遠距離からチクチク削って有利を取ってから戦えば勝てる。


「ハッサァァ!」


サムライが気合とともに一人で敵に突っ込んで即死した。


「samurai noob, uninstall plz」


俺は即座にチャットした。



【サムライがDisconnectしました】



こいつ切断しやがった。

ふざけんじゃねえぞ


2対3で勝てるはずもなく、俺たちはボコボコにされた。

サムライ使いは頭おかしいヤツしかいないのか?

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[一言] あるあるw
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