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アロットロールゲイン  作者: 池金啓太
十九話「世界は動く、まだ見ぬ先へ」

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「ということでドイツに行きたい人手を挙げて」


 周介はざっくりとラビット隊の面々に事情を説明してからラビット隊の面々に参加希望者を募っていた。


「あの……周介さん、それって検査のために行くんですよね?」


「そう。だから一緒に行ったとしてもめっちゃ暇になるらしい。空港でお土産くらいは買えるかな?程度のものだ。だから正直俺一人でもいいと思ってる」


 実際周介の検査のために向かうためにそれ以外の人間がついていっても何もすることはない。


 だから周介としても無理についてくるのではなく、ただちょっとした旅行程度ならというところでついて来たいものを募るつもりだった。


「兄貴、念のため聞いときますけど、本当に仕事とかじゃないんすね?荒事はないって感じっすか?」


「所謂健康診断だからなぁ……それで荒事があったらむしろ困るんだけども。俺の右目と頭の中をチェックするだけだから大丈夫だろ。ドクも一緒に行くらしいし」


 正直に言えば周介自身どのようなことをするのかもわかっていないために健康診断以上の医療的な行為がイメージできなかった。


 採血やら精密機械の中でいろいろやらされるだろうな程度の認識であるため、どうあがいても荒事はないだろうと予想していた。


「……一応あたしはついていく。向こうであんたが何かしないとも限らないし」


「信用なさすぎじゃない?今回は外国の機関に行くんだから大人しくしてるって。っていうか俺そんなに暴れん坊じゃないし」


「んー……姉御、俺はどうしましょう?必要なら行きますが」


「あんたが必要な状況でもないでしょ。もしやばそうなら人形たくさん出してもらうくらいはしてもらうかもだから、言音、万が一の時用の出入り口だけちょうだい。そしたら力づくで止めるから」


 少なくとも瞳もただ健康診断に行くだけという認識であるようだった。特にこれと言ってやることもないのであれば大勢で行く必要もない。


 今回は別行動になるかもしれないと思いながら猛が複雑な表情をする。周介がこのような状態になった一端に自分の未熟さがあるという認識なのだろう。ただこの中の誰もそのようには思っていない。本人である周介でさえも。


「大将、ドイツって行ったことあるのか?」


「いいや、一回空港まで降りたことはあるけど、空港から先は行ったことないな。あの時は本当に運んだだけだったし」


「向こうの部隊の連中、ちょっかい出してきたりしねえか?そこが気になってる」


「大丈夫だろ。前にアメリカの……なんだっけ、トニー?とかいうのに絡まれたことはあるけど」


 それはドイツに行った時、つまり世界一周してスカァキ・ラーリスという老人を届けた時と同じ話だ。


 アメリカを横断しようとしていた時に現地、アメリカに所属している能力者トイ・トニーに若干絡まれたのを覚えている。


 能力者というのは良くも悪くも我が強いものが多い。そういう意味ではアメリカの部隊の方が『らしい』というべきだろうか。


「……最低限護衛が一人いるべきだと思うんだがな……念のために」


「なんか問題あったら現地の人間に全部押し付ければいいだろ。少なくとも俺らがなんかやったらそっちの方が問題だし……猛はドイツ行きたいのか?」


「別に行きたいわけじゃねえよ。ただよぉ……大将の行くところなんかいろいろありそうじゃんかよ」


「大丈夫だって猛。いくらなんだって検査のために行くのに変な事なんてないって。っていうかあったら逆に困るわ。まぁ……運が悪ければハイジャックくらいは起きるかもしれないけど」


「ハイジャック起きるかもって言ってる時点でもうやべえって自覚あるか?なんでそんなことが起きると思ってんだよ」


「まぁそれもないと思うけどな。今回なんか実験機で超高速で飛ぶらしいから。もしあるとしたら墜落するくらいだ。それも瞳がいて、言音が準備しておいてくれれば問題ないだろ」


「……さすがに墜落するのを前提とするのはあたしも嫌なんだけど?」


 周介は妙にトラブル慣れしてしまっているためか、墜落くらいならするかもしれないなという前提で考えてしまっている。


 何もないとは言いながら周介自身も何も起きないとは考えていないのだ。何かしらは起きるだろうが戦闘が起きるとは考えていない。


 ごたごたが起きるという予想はしているが危険はないように思えたのだ。


「……なぁ副隊長、俺やっぱり行ったほうがいいんじゃねえか?」


「墜落するとしてもあんたがなんかできるっていうならついてきてもいいけど?」


「……墜落されると俺はマジどうしようもないんでやめとくわ。つーか副隊長も墜落するって思ってんのか?」


「……まぁ墜落くらいはしてもおかしくないかなって思ってる。特に実験機云々のあたりが怪しいし。その場合は上手い事全員助けられるようにしないとだけど……航空高度からの落下時間ってどれくらい?その間にどうにかして装備を展開しないとだけど」


 隊長が隊長なら副隊長も副隊長だと猛は呆れてしまう。玄徳や知与はそんな様子に慣れてしまっているからか特に何もリアクションはなかった。


 この中で唯一ついていくのは瞳だけ。言音は最低限移動中などは反応できるようにしておく必要がある。あとはメールでのやり取りになるだろう。具体的にどのような行動をとるのかは詰めていかなければらないだろうと何となく考えていた。


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― 新着の感想 ―
[一言] まぁうん、何も起きないはずはなく......
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