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龍の墓場

見てくださりありがとうございます!!

前置きなんですけど前回まではほのぼのライフって感じだったんですが急に路線変更みたいな感じになってしまいました!


最後まで読んでくださるととでも嬉しいです!

俺は強盗の人質となった少女を助け成功したかと思われたが包丁が刺さって死亡。

その後死後の世界へと転生し銀髪の幼女に出会ったわけだ。その世界で1000万ポイントを貯めて死ぬ前に戻る。ただし一か月間という期限付き。

ポイントを稼ぐ方法はこの世界にいくつかある職業をこなして貯める。


「まったく、ここまでの成り行きを考えるだけで頭がかち割れそうだよ。別に助けた女と話したこともないっつーのに俺も何を考えているのやら。」


自ら選んだ道を正しかったのだろうかと問いただす。たしかに考えてみれば別に命を懸けて守ったが理由はその女とラブコメ展開を望んでの話だ。

それが失敗して俺はジエンド。それで普通は終わりのはずが死後の世界でワンクッション救われたというわけだ。


「つくづくこの世界は、甘々だな。」


「ちょっと!聞いてますか?」


アマリアの一言にやっと我に帰った。色々と考えても無駄なのだ。どうせここは「死後の世界」なのだから。どうあがいてももう何も変わらない。

とりあえず今出来ることをやるべきだ。


「さっきから何をぶつぶつと言ってるんです?独り言が多い男はキモいですよ?」


「聞いてなかったのも、ぶつぶつ言ってたのも認めるよ!!ただ何でそこに罵倒が混じってるんだ??」


俺は少女は好きだが幼女が好きなわけではない。

つまり俺はロリコンじゃない。

ロリに罵倒されてにやけて興奮するような性癖はない。


「これくらい言わないと樹様は私の話を聞かないじゃないですか!!」


頬を膨らませその幼い顔でめい一杯の怒りを表現していた。

こっちからみれば怖いというより子供が拗ねていて可愛いという印象が一歩上手にいっている。


「いや、俺は幼女は好きではないな。うん。

ロリコンじゃないはずだ。落ち着けよ俺。」


意味のわからない意地を自分に言い聞かせる。


「やっぱり聞いてない!いいかげんしてくださいー!!」


「ぐ、へっ、」


鈍い音が自分のお腹のあたりから聞こえる。

何が起きたのか一瞬戸惑いながらも理解した。


蹴られた?のか。


まさかこの幼女が、体も小さく細いこの幼女が、アマリアが俺を蹴った。


「な、なにすんだっよ!」


みぞおちに蹴りが入り息もまともにできない。

痛みを我慢するだけで精一杯だ。


「樹様が私のお話を聞かないからいけないんです!!私をなめてもらったら困りますよ!これでも今は貴方様の案内人ですが、ついこの間まで警備員だったんですよ!貴方様くらいよゆーです!」


「け、警備員??」


たしかに俺が話を聞かなかったのが悪い。

ただ見た目に反した行動に驚いているだけだ。

その警備員とは死後の世界においてどのような存在なのか。まさか自宅警備員とでも言うつもりなのか。

いや、流石にそれはないな。


「警備員って何を、何を警備するんだ?」


「龍の墓場です…。」


「は…?」


「り・ゅ・う・の・は・か・ばです」


「な、なんだそれwまるで異世界ファンタジーみたいだなww」


何を言いだすかと思えば龍の墓場だ?


異世界ファンタジー系の物語によくありがちな展開に思わず笑いが溢れてしまった。

そんなアニメや漫画みたいな話あるわけがない。

と、そう思った。


「それがですねー、あながち嘘でもないんですよー。貴方様には言っていなかった大切なお話があります。少し長いお話に付き合っていただけますか?」


「改まってなんだ?まあ、そのお話を続けてくれ。」


「ありがとうございます!! まずですね。

貴方様が亡くなって来られたこの世界。死後の世界と言っていますが、天国や地獄とは少し違った意味を持ちます。この世界は元々はこの世界の住人のものでした。」


「つまり、先住民がいたと?」


「その通り。いつからか私の実年齢でさえ浅すぎるほどかなり前、死んだ人間はあの世、つまり天国や地獄のような場所に行くとされていました。しかしある時を境に死んだ人々の魂はこの世界へ来るようになりました。そこで先住民と仲良く楽しく。とはいかないのが定。そこで先住民は私たちのような死んだ人間たちを龍の生贄としたのです。その頃の龍は大地を荒らし、人々の平和さえも危うい方向へと導きました。それを止める方法それは生贄。私たちの体はすでに死んだ身、それ故にほとんど魂だったため龍の生贄にはもってこいの材料だったのでしょう。それで奪われた魂の数は計り知れません。いくら死人の魂とはいえ、ほぼ生きている人間と変わらない感情を持つわけですから、そのままにとはいきません。先住民と戦いが起こりました。第1戦は我々の負け。」


「先住民のやつらはそんな強いのか…?」


「いえ、一筋縄に我々の負けというわけではありませんでした。相手が先住民だけならおそらく…だけなら。」


「り、龍の力…?」


「その通り。魂を与えていた先住民が明らかに龍に対して近い存在。龍にとっても欠かせない存在。そんな存在が脅かされるとあっては黙って見ているなんてらしくない。戦いはその一瞬で決着しました。」


「でも、今は龍の墓場?とか言うのがあるってことは今は…」


「まだ終わってないんです。このままではどう考えてもこちらの勝ち目が薄すぎる。その勝ち目を上げるには龍の存在は厄介者。排除すべきと考えました。先住民を後回しにして龍の討伐に大部隊を送り込み龍討伐に全てをかけました。」


「勝ったのか…?」


「その戦いは決して長いものでなかったそうです。生存者は10名。その1人が言っていたそうです。5分とかからなかった…」


「やっぱり勝っ…」


「この部隊が滅びるまでに…と。」


負けたのか。まあ、結果的に墓場で永眠しているなら今に危険はないと思うが、やけにアマリアの話はリアルで重苦しく、冷たく。嘘だとは到底言えない、言ってはいけないと脳が、心が、規制する。



「この戦で失ったものは決して少なくない。しかし、得たものは大きかった。龍の封印。それを唯一出来る者が相手、先住民にいた。その人を龍の祠で見つけ連れてきたのです。あとは封印素直にしてくれればよかったのですがそうはいかず。

唯一我々の武器は生きていた頃に得た知識。技術。それを駆使して強行突破。1番簡単でありながら1番使いたくない手段でした。」


「どうやって封印を促したのか気になるんだけど大丈夫?」


「自白剤です。本当に危険です。危険な手段なんです。相手が精神が崩壊して廃人になってしまう可能性があるのにもかかわらず!!」


「ちょ、ちょっと落ち着け!それで今に至ったんだな。しかし、お前は優しいな。先住民には何の恩も縁もないはずなのに。」


赤の他人の精神の崩壊を今もこうして心配そうに、悲しそうに、まるで自分の身内を思うかのように考える。なんて素晴らしい考えじゃないか。


「それは貴方も同じでは?貴方様の死因を考えてみてくださいよ!」


言われてみれば確かにそうだ。

おれは赤の他人の少女を、ただ理由はラブコメ展開を。そう願っていただけだ。正直最低な動機である。まあ、結果的に救われたなら動機などどうでもいいのかもしれないが。





ちょっと重苦しい終わりかたですが全話そう言うわけではありません!

どうかアドバイスお願い致します!

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