変革~ピンチのイケメン
マツダが学校を休んでから一週間になる。
僕とスナックへ行った、その次の日からずっとだ。
学校では事情を把握しておらず、彼の家庭でも警察に捜索願を出しているらしい。
道場で僕はセイヤと向かい合っていた。
「先生はどうしたんでしょうか……」
セイヤは今ではすっかり髪の色も落ち着き、姿勢正しく端座する様には貫禄が出てきた。
「何かに巻き込まれたんじゃないでしょうか」
「いや、どうだろう。巻き込まれたとして、マツダが太刀打ちできないような相手ってあるのか……」
もしあるとしたら相当な相手ではないか。
不安がかすめた。
その日僕は原宿のとあるセレクトショップへ向かった。
「お、タケシ君じゃないか!」
「こんにちは」
ここの店員、ヒロさんとは顔なじみである。
そう、僕が初めてこの店に向かう途中に激突して病院へ運ばれたときの、まさにそのお兄さんである。実はあとから知ったことにはヒロさんはトオルのいとこで、浅からぬ縁と偶然に僕は驚いたものだ。
あれ以来、ヒロさんは何かと僕のファッションマネージャーとして世話を焼いてくれる。
「良い顔になってきたなぁ!タケシ君!」
「やめてくださいよ」
「まあ照れるな。男子三日会わざれば、というしな!」
ヒロさんは店の奥に僕を通すと、コーヒーを出してくれた。
「あの件だがな」
とヒロさんは切り出した。マツダの話についてはすでに彼に通してある。
「マツダは監禁されているらしい」




