始まりの涙 ナイフを握ろうか
これは嫌な記憶ワースト3に入るくらいの話です。もう一年くらい経ってしまいますね
あなたがいた日々
始まりの涙・・・ナイフを握ろうか
別れて3日後くらいのこと。もともとその席はややこしいかった。悪く言えば魔の空間で
よく言えば松田に近い席
その席で悲劇は起きた
あたしは左斜め前の松田と話していた。するとあたしの左隣のヤスとあの男がおかしなことを
言い出した
「次の時間、ヤス席変わろうぜ」
「えっ?」
「早く変われよ。チャイムなっちまうぜ」
そしてあろうことか左隣に現れたのはあの男、そしてあの男はヤスの隣だった未依の仲良く話始めた
あたしは嫉妬心もなく、愛着もなかった
しかしあたしは自分が大事だから、あたしを傷つけるヤツは許したくない
隣から聞こえる嫌な声、笑い声。最初は耳を塞いでいた。しかしなんともこれに追い討ちを
かけたのはあたしの後ろの席のデブ
あたしはカナシミに泣いた。だって気持ち悪かった・・・今思えば顔も悪いし声も悪い
いいのは頭と体力のみ。向こうはずっと未依のほうを向いていて嬉しかった
こっち見たりしたら授業中であろうともお構いなしに筆箱のなかのカッターナイフを握るところだった。
あたしは昔からキレたり怒ると泣きながら暴行を振るい暴言を吐いていた
それが中3になっても変わっていなかったようでだんだん瞳が潤んできた
しかしそれに気付いたのは想い人だった
「どしたんだ?」
「・・・・ちょっと」
その頃、あたしは2週間限定でクラスの給食について日誌を書かなければならなかった
しかし・・。いまのあたしにそんなマトモなことを落ち着いて出来るわけもなく
カッター片手に戸惑っていた。そんなあたしを救ってくれたのは君
「何泣いてんの?馬鹿じゃないの?」
「うるさいな・・・」
「ちょっともう・・今日仕事したくないっ」
「いいよ」
あたしの我が侭を君は絶対に拒絶するかと思ったけど、彼は優しくそう言った
「えっ?」
「お前が辛いなら俺やってやろうか?」
その言葉にあたしは今までの色んな辛さが解き放れた気がした
だけど、彼に迷惑を掛けて嫌われることだけはパスだった
「いいよ・・・やっぱりあたしがやる」
「なんだよ・・平気かよ」
「うん」
あたしはその言葉に救われた。だから少し前向きに生きようと思った
君を思い出すときいつも君の優しさと暖かさが胸に残る
えっと・・・彼は優しくない男です。人の手紙を勝手に取り上げて、廊下の掲示板に貼って、クラス中の人間に読んでみろ!って言ってたことがありました。しかもそれが超下ネタで・・・「男は大きさじゃない!テクニックだ」って書いてあって・・一部読んだ人間の合言葉になっていました・・・。ここから壮絶ストーリーの幕開けです