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追放令嬢の私、規格外錬金術で国家認定“危険個体”にされたけど、公爵様が全力で囲って溺愛してきます  作者: 慈架太子


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第24話 危険個体――そう呼ばれた日

第24話「暴かれた価値」


それは、唐突に始まった。


昼下がり。


公爵邸の門前に、再び人が集まる。


(……また)


だが、今回は違う。


(……多い)


騎士だけではない。


民衆。


商人。


貴族。


様々な視線が、屋敷へ向けられている。


「何か起きているのか?」


「噂だ、あの令嬢の……」


「危険な力を持っているとか……」


(……広がってる)


「リリアーナ様」


執事が慌てて駆け寄る。


「王宮より正式な通達が出ました」


(……来た)


「内容は?」


「公表です」


(最悪ね)


「“危険指定個体”として」


(……やったわね)


外へ出る。


視線が、一斉に突き刺さる。


(……さっきと違う)


昨日までの“尊敬”はない。


明確な――


(恐れ)


(そして、拒絶)


「……あの人が?」


「信じられない……」


「でも王宮が言ってるなら……」


(……分かりやすい)


「……リリアーナ様」


ルークが近づいてくる。


だが――


一歩、止まる。


(……来ない)


「……本当、なんですか?」


(……)


「危険だって」


沈黙。


(……答え)


「……ええ」


正直に言う。


「普通ではありません」


ルークの顔が、固まる。


(……)


「……そう、ですか」


一歩、下がる。


(……来たわね)


(距離)


「――静まれ」


低い声。


アルヴェルト。


前に出る。


完全に、私の前。


「……散れ」


だが――


誰も動かない。


(……違う)


今回は。


「危険なんだろ!」


誰かが叫ぶ。


「王宮が言ってる!」


「なら隔離すべきだ!」


(……民衆まで来た)


「……リリアーナ」


低い声。


(……)


「中へ戻れ」


(……)


一瞬、迷う。


(逃げる?)


(でも)


「……いいえ」


前に出る。


「ここで話します」


「……リリアーナ」


アルヴェルトが止めようとする。


だが――


「大丈夫です」


(……大丈夫じゃない)


(でも)


(ここで逃げたら終わる)


「皆さん」


声を出す。


ざわめきが、少しだけ止まる。


「私は確かに、普通ではありません」


(……言った)


「ですが」


一歩、踏み込む。


「これまで、誰かに害を与えましたか?」


沈黙。


(……)


誰も、答えない。


「結界の修復」


「魔導師の排除」


「すべて」


「この国のために行いました」


(……)


「それでも」


声を落とす。


「危険ですか?」


沈黙。


(……)


空気が揺れる。


だが――


「……でも!」


誰かが叫ぶ。


「これからは分からないだろ!」


(……)


「制御できなかったらどうする!」


(……それ)


(正論ね)


沈黙。


「……だから」


小さく言う。


「管理されるべきだ!」


(……来た)


「王宮へ行け!」


空気が、一気に傾く。


(……変わった)


「……リリアーナ」


アルヴェルトの声。


(……)


「戻れ」


(……)


「……嫌です」


その瞬間。


空気が止まる。


「私は」


一歩、前へ。


「ここにいます」


(……)


「誰かに決められるつもりはありません」


ざわめきが広がる。


「……危険だ!」


「連れて行け!」


(……)


空気が、完全に敵に変わる。


その瞬間。


ぐい、と腕を引かれる。


「……っ」


アルヴェルト。


完全に、抱き寄せられる。


「……これ以上はやめろ」


低い声。


(……怒ってる)


「……でも」


「十分だ」


(……)


「これ以上は」


「俺がやる」


(……)


沈黙。


(……任せるしかない)


「……分かりました」


小さく頷く。


アルヴェルトが前に出る。


「……聞け」


低い声。


空気が、変わる。


「リリアーナは」


「俺が管理する」


(……またそれ)


「異論は認めない」


完全な圧。


誰も、言葉を出せない。


(……強い)


だが――


(……これで)


(終わらない)


視線を上げる。


民衆の目。


(……もう)


(戻れない)

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