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京の守護から解放された最強おっさん陰陽師、式神や弟子と共に旅をする。~異世界で【陰陽術】は常識の範囲外~  作者: タジリユウ@6作品書籍化


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第6話 おっさん陰陽師、冒険者ギルドへ行く


「まさか冒険者になるにも金がかかるとはな……」


『どこも世知辛い世の中だよね~、ご主人』


 翌日、早速冒険者になろうと冒険者ギルドとやらを訪れようとしたのだが、レイラの話ではそもそも冒険者となるためには多少のお金が必要らしい。仕方がないので魔物がいるという森へ行き、魔物を狩りに行くこととなった。


 昨日はレイラの家……というよりも路地裏で寝たので、身体が少し固くなっている。朝食もとっていないし、今日はなんとしても金を稼いで、食料と宿を確保しなければならない。


「ごめんね、レイラがもっとお金を持っていればよかったんだけれど……」


「レイラが気にする必要はないぞ。そなたが案内をしてくれているおかげでとても助かっている」


 多少買い取り金額が少なくなってしまうらしいが、まずは多少の金を確保するとしよう。




「おっ、ヤコウとレイラか。今日は朝からどこへ行くんだ?」


 街の入口へ行くと、昨日通行人を検査をしていた獣人のバルム殿が門の前に立っていた。どうやら検査は交代でしているらしい。


「冒険者になるにもお金が必要らしくてな。今から森へ行って魔物を狩って来ようと思っている」


「……おいおい、そんな金も持っていないのかよ。そういえば昨日は他の国の金のことを聞いていたし、やっぱし両替はできなかったのか」


「うむ。見知らぬ貨幣ということで、この国の金に換えることはできなかった」


 レイラに両替商へ案内してもらったが、和同開珎をこの国の貨幣へ交換してもらうことはできなかったし、角ウサギの毛皮と角はそれほど大した金にはならなかった。


「……レイラをゴブリンから助けてくれたあんたなら大丈夫か。それに召喚術師なら冒険者試験くらい問題ないだろうな。ほら、銀貨5枚だ。これがあれば冒険者試験を受けられるぜ」


「むっ、よいのか?」


 そう言いながらバルム殿は懐から銀色の貨幣を5枚取り出して我へ渡してくる。


「言っておくが、貸してやるだけだ。試験に受かってある程度落ち着いたらちゃんと返せよ。冒険者証があれば街へ出入りするための検査もなくなるし、素材を冒険者ギルドで高く買い取ってもらえるから先に持っておいた方がいいだろ」


「……バルム殿、感謝する。この度のご恩は決して忘れぬ」


『バルム殿、ありがとう!』


「お、大袈裟なやつだな。大した金でもないからそこまで気にするなよ」


 そうは言うが、昨日出会ったばかりの見知らぬ男に金を貸すなどなかなかできぬことだ。レイラに対してもそうであったし、この者は本当に心優しき者だな。


「あと金をある程度稼いだら、別の服を買った方がいいかもしれないぞ。ヤコウの歳で冒険者になるやつは珍しいし、その服は悪目立ちしそうだ」


「なるほど、忠告感謝する。だが、この服は我の誇りでもあるからな。むしろこれと同じ服を仕立ててくれる店を探そうと思っているところだ」


 この純白の狩衣は陰陽師の誇りでもある。我は別の服に変えるつもりはない。


「お、おう。よくわからんが、こだわりがあるんだな。それなら俺が知っている仕立て屋をいくつか教えてやるよ」


「重ね重ね感謝する」


 バルム殿には何から何まで世話になりっぱなしであるな。最初に会った時は半妖と勘違いしてしまって失礼なことをした。この恩は必ず返すとしよう。




「ここが冒険者ギルドだよ」


「ほお、ここが冒険者ギルドか。随分と大きな建物であるな」


『すごいよ、ご主人。おいら、こんなに高い建物は初めて見たよ』


 レイラに案内してもらい、冒険者ギルドへとやってきた。この街には京の都の屋敷よりも高い建物が多くあったが、その中でもこの建物が一番大きい。


 早速中へと入ると、多くの者がこちらを見ている。バルム殿が言っていたようにこの服が珍しいということもあるが、どちらかというと我の肩に乗っているスーが珍しいのだろう。


 この場にいるほとんどの者が剣や弓などの武器を持っており、金属の板などを身に着けている。この世は京の都以上に物騒らしいな。


「いらっしゃいませ、冒険者ギルドへようこそ。本日はどのようなご用件でしょうか?」


 列へ並び、我らの番となった。黄金色の髪をした女性が笑顔で対応をしてくれている。


「冒険者になるための試験を受けにきたのだが、受付はここでしてもらえるのだろうか?」


「……はい、こちらで承っておりますが、お客様が試験を受けられるのでしょうか?」


「ああ、我だ。冒険者に年齢制限はないと聞いていたのだが」


「ええ、大丈夫ですよ。ただ冒険者は魔物と戦うことが多いため、若い方が多いのです。命の危険も多い職業ですからね」


 なるほど、確かに年をとれば身体も衰えてくる。不安そうな表情を浮かべているし、この者も我を心配をして聞いてくれているのだろう。


「式神を連れているゆえ、我の場合は大丈夫だ」


『おいらがいるから余裕だよ!』


「し、失礼しました! 喋れる魔物とは珍しいですね、魔物使いの方でしたか。試験料は銀貨5枚となります。お席に座って少々お待ちくださいませ」


「うむ」


 バルム殿から借りた銀貨を渡す。とりあえず試験を受けることができそうでほっとした。




「おいおい、こんなおっさんが冒険者試験を受けるのかよ?」


「魔物と戦うどころか、まともに走ることもできねえんじゃねえのか?」


 レイラと一緒に椅子へ座りながら試験の順番を待っていると、2人の男が我らに声をかけてきた。


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