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京の守護から解放された最強おっさん陰陽師、式神や弟子と共に旅をする。~異世界で【陰陽術】は常識の範囲外~  作者: タジリユウ@6作品書籍化


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第25話 おっさん陰陽師、新しい街へゆく


「……むっ、朝か」


 テントという野営の道具に朝日が当たり、中が明るくなって目が覚めたようだ。


「うう~ん」


『く~く~』


 身体を起こそうとすると、まだ寝ているレイラとスーがいた。


 このテントはそれほど大きくないからレイラも我の方へくっついてきたのだろう。レイラとスーの寝顔は可愛らしいものだが、朝は早めに移動しなくてはな。




「移動している間は自然を感じるといい。陰陽術はこの世の万物に関わりがある。陽の光や風を目や肌で感じることによって、五行力を練る想像をより強くすることができるのだ」


「うん!」


『ふふ、レイラ殿に陰陽術の才能があって本当に良かったですね』


『でも移動中まで頑張る必要はないと思うけれどなあ~。ご主人は昔からずっと修行ばっかりだったもんね……』


 朝ご飯を食べ、昨日と同様にビャクの背に乗って移動をしながら陰陽術の修行もおこなう。レイラに陰陽術の才能があることもわかったし、時間は有効活用しなければな。陰陽術は想像の力が大事である。5つの要素は自然と関連しており、それに触れることもまた修行なのだ。昨日レイラが書いた霊符の中で火の霊符だけが反応したのは特に火の要素に適性があったということだ。


 おそらくだが火を司る四神であるスーと共に長く過ごし、火を吐くところを多く見てきたこともあって一番身近に感じられたのだろう。我の場合は滝修行などをしていて身近であった水の才が一番先に花開いた。


 ただし、最初に発現させることができたからといって、その要素がその者に一番適性があるというわけではない。これから他の要素も順に確認していき、どの要素に適性があるのかを確認することも大事である。




『我が主、目的地の街が見えてきました』


「うむ。予定通り日が暮れる前についたようだな」


 昼食をはさみ、そのまま進むと無事に次の目的地であるサイオルの街が見えてきた。まずは海とやらを見に行きたいのだが、そこまでは少し距離があるためいくつかの街を経由していくことになる。


 そして冒険者は一定期間依頼を受けないと降級され、最終的には冒険者の登録を抹消されてしまうので注意が必要だと聞いた。移動中の食材も補充したいことだし、今後も途中の村や街へよりながら冒険者ギルドがある場所では依頼を受けていくことにする。


 街を少しだけ回ってから宿を取り、夕食を食べてから部屋へと戻ってきた。


「ミニカムの街と同じくらいの規模であったな。明日は冒険者ギルドへ寄ってから森へ依頼を受けにいくとしよう」


『レイラちゃんも陰陽術を使えるようになったら、今度こそ冒険者になれるね』


「うん、レイラ頑張る!」


 レイラは以前冒険者になるための試験を受けたようだが、その時は力及ばずに落ちてしまったらしい。陰陽術の才能があることだし、スーの言う通り陰陽術を使えるようになってから試験を受ければ落ちることはないだろう。


 ……だが、冒険者という仕事は陰陽師以上に危険な仕事でもあるようだ。我が近くにいる間はよいが、ひとりで冒険者として活動させるというのは不安である。まあ、今は陰陽術を学ぶことにやる気に満ち溢れているようだし、明確な目標はあるほうがよいだろう。レイラが冒険者になるかはその時に考えるとしよう。


 今日は宿の中なので、危険な鍛錬は控えておくとしよう。じっくりと五行力を練る鍛錬をおこない、霊符と形代を使いこなせるように教えていく。可能ならば吉報や凶報を見ることができる星占いも教えたいところだが、我の世とこの世では星の位置や動きがことなるので、まずは我が理解する方が先である。こちらはもう少しあとになりそうだ。


 まずは童であるレイラが陰陽術を楽しめるように教えよう。なにごとも興味を持つことがすべての始まりとなるからな。






 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


「……ふ~む。第四級ともなれば、多くの依頼が受けられるのであるな」


「強い魔物の討伐なんかもいっぱいあるね……」


『ご主人ならどれでも大丈夫そうだけれど、見たことのない魔物を探すのが大変そうだよねえ』


 翌日、このサイオルの街の冒険者ギルドへとやってきた。


 スーを連れていることと、我の服装がめずらしいこともあって、相変わらず我らは目立っている。とはいえ、今のところはミニカムの街で絡まれたようなことは起きていない。そういえばあの時の2人組の冒険者のひとりは捕まえたが、もうひとりはまだ捕まっていないようだ。悪党どもの手引きをするような者はさっさと捕まってほしいところだ。


 今は依頼が書かれている依頼ボードの前にいる。冒険者ギルドの受付の者に相談してもよいのだが、普通はこの依頼ボードから受けたい依頼が書かれている紙を持っていくらしい。我はこの世の文字が読めぬので、レイラに読んでもらっている。


「むっ、レイラ。あそこの紙は他と異なるようだが、どんな依頼なのだ?」


 依頼ボードの中にひとつだけ他と異なる色の紙に書かれた依頼がある。特別な依頼なのであろうか?


「ええ~とね……()()()()って書いてあるよ」


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