途絶
ミッドシップ神国への混成調査団が出発してから、調査困難の連絡が続いた。
第二次隊も派遣したが、戦況に変化はなかった。
最後の連絡は前回同様、調査団の連絡員の5名がヴァンパイア化し、国境警備隊を襲撃したのが、最後だった。
連絡は完全に途絶えた。
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ある日の、対策会議で現状評価と今後の対応が検討された。
今回の作戦担当の中央教会司教は、全滅もしくは全員バンパイア化と結論づけ、
さらなる、調査隊の追加派遣を提案した。
さすがに、これほどの被害を出して、策もなく増員するわけにはいかない。
誰もが反対した。
対案として、騎士団、魔法師団は、10万人の部隊で、殲滅戦を提案した。
ヴァンパイアはどんどん感染して増えていく魔物であり、その脅威はサワーシップ国境までおよぶ勢いとなっており、余談を許さない状況となっている。
基本的に他国への軍事侵攻は騎士団、魔法師団の役割であるが、
ここで、王室を守る役割の近衛魔法師団のダルフが発言した。
「その殲滅作戦、この絵馬奉仕団に任せてもらえないだろうか?」
全員が驚いている。
作戦内容
・極大魔法でヴァンパイアを殲滅しながら、侵攻する。
・敵ヴァンパイヤを追跡し討伐する。
「敵しかいない場所なら雑作もありません。一人であるほど力が発揮できる者があります。」
全員が驚いている。
近衛騎士団長のガウェインも血相を変えて言った。
「たった1人で行かせるつもりか!司令はどうする?補給はどうする?」
ダルフは自信満々の顔をして、答えた。
「全て、近衛魔法師団のダルフにお任せください。」
各組織、聖職者が不足していることもあり、
圧倒的なダルフの自信に押し切られた。
対策会議では、ミッドシップ神国は、プレストン出動を決定した。
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プレストンが出発する日がきた。
国境には、多くの近衛魔法師団が集まってくれた。
ジェーコフ司令が声をかけてくれた。
「プレストン、無理だと思ったら、すぐに引き返してこい!
悩んだとき、迷ったとき、苦しいとき、、、、絶対に無理をするな。。。」
ジェーコフは、心配してくれている。
そして、いよいよ出発の段で全員整列している前で、ダルフ隊長から言われた。
「どんな事があっても、任務を遂行させろ。撤退は決して認めん。
周りは、全て敵だ、迷った時は極大魔法を発動しろ。
近衛魔法師団の将来はお前の双肩にかかっている。
お前の目指すのは完遂のみだ!」
僕はダルフと握手を交わした。
その時に、僕が頼んでおいた、調査隊の名簿と、部隊ごとの作戦案を記載したファイルを受け取った。
僕は食料を満載した荷車を引いて、単身徒歩で、ミッドシップ神国に侵攻した。
結局この作戦は、プレストン1人に丸投げされただけだ。
これを作戦と呼んでいいものか?




