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新しい組織 2

三人が、トボトボと城内を歩いていると、不穏な空気の男がこちらを睨んでいる。

「プレストン!この大虐殺野郎!法がお前を裁かないなら、俺がお前を裁いてやる!」 ジェイコフとサンドラは、プレストンの前に立ち、男を牽制した。

その時、男の背後からヒールの音を響かせ、近衛魔法士団の制服を着た女性が近づいてきた。

カッカッカッカッ! 「我が主神、サドミスト。手っ取り早く、バカを黙らせて。『ビリビリサンダー』」 男は、感電して意識を失った。

女は、気を失っている男に近づいた。 「こんにちは。失礼ですが、どちら様で、どのようなご用でしょうか?」 「申し訳ございません。この場所は関係者以外立ち入り禁止となっておりますが、何かお探しでしょうか?」 「ご用がないようですので、大変恐縮ですが、お帰りいただけますでしょうか。」 「たいへん、警備員さん!この男を取り押さえて、排除してください!」 女は意識を失っている男に、一通り声をかけている。

でも、それって、順番が逆じゃない?

呆気にとられていると、女は笑顔で、声をかけて通り過ぎて行った。 「怖かった、危なかったですね。」

カッカッカッカッ! 靴音は遠ざかっていった。

なんか、すごい人を見たという印象が残った。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

その後、いろんな場所に顔を出して、声をかけて回った。 すると、近衛魔法士団の隊員がやってきて、「ダルフ隊長が呼んでいる」ということで、近衛魔法士団詰所に赴いた。

世間話をしていると、副官の話題になった。 副官の人選に難航しており、近接戦に対応できて、事務仕事もできる人がいないと言うと、 近衛魔法士団で、希望者がいることを伝えられた。

能力的にも十分ということで、顔合わせすることになった。

隊長室にいると、ドアがノックされ、一人の女性が入ってきた。 「アカリ・ライトハウス、入ります。」

その姿は、先程、不審者を撃退した女性であった。 「あ!」

声を上げるのを抑えて、挨拶を済ませると、ダルフ隊長は副官のギーガに任せて出ていってしまった。

ギーガ副官が言うには、ダルフ隊長は、プレストンの単独出征や、デモなどの責任追求が自分に向いてこないか、心配しているそうだ。

サンドラがびっくりして言った。 「責任ってダルフ司令でしょう。」 ギーガが俯いて首を振りながら答えた。 「責任じゃなくて、責任の追求ですよ。あの人は、最近ずっと怯えてます。 極大魔法の探求も関心を失ってしまって、最近は魔法に重要なのは正確性だとか言い出してますよ。あれだけ大見栄きったのに。 情熱が消えたのは、残念ですね。」

いろいろ話して、トントン拍子に決まっていった。 「これから、いろいろあるだろうが、うまく捌いていってくれ。」 去り際にギーガ副官が言ったのが気になった。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

うーんしょ、うーんしょ! 翌日早朝、アカリは大量の荷物を持ってきて、新組織に行く魔法陣に乗っていた。 しかし、魔法陣は発動しない。 「来るの早すぎたかしら?」

そこに、ちょうど侍従長が通りがかった。 侍従長が言うには、新しい組織は極めて厳重管理になるので、辞令が出るまで、入室は不可能だそうだ。。。。

「えーーー!張り切ってこんなに持ってきたのに、、、、、、、 廊下の端に隠蔽魔法をかけて置いといていいですか?」

侍従長は、静かに首を横に振った。

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