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和真と昴  作者: 羊色
9/30

高松弘樹の恋①

ガッツリBLです。

とある月曜日、和真と昴が教室に入り席につくと高松に「橘に夏川、ちょっといいか?」と何やら真剣な顔で言ってきた。

「高松どうしたんだ?」

「何かあったのか?なら俺達が話を聞くぜ!なぁ昴!」

「ああ、解決出来るかは別として話なら聞くぞ。」

と2人が言うと高松が「実は………。」と口にしたのは部活の先輩の事が好きになってしまったと言っていた。

「部活の先輩って一体誰なんだ?」

と和真が聞くと高松は「道下当麻先輩………。」と同性の先輩の名前を言っていた。

「道下先輩か………女子に大人気で有名な先輩だな。」

「そうなんだよ………。」

と昴の言葉に肩を落とす高松。

道下先輩は高身長のイケメンで成績優秀、しかもスポーツなどもこなしてしまう万能人間だ。オマケに性格も良いときた。女子が放っておくわけがない。


「確か道下先輩って彼女が居るって噂を聞いたことがあるな。」

と昴が呟く。

「多分それって山下先輩の事だと思う。あの二人幼なじみだからよく一緒にいるし、でも付き合っているとかではないって道下先輩言ってたぜ。」

「なら高松にもチャンスがあるんじゃね?」

「橘、俺は男だ。道下先輩も男。この時点でチャンスも無いに等しいんだよ………。」

とまたもや肩を落とす高松に対して昴が「それは分からねぇんじゃないか?」と男同士だからと言う理由で諦める事に対して物申す。

「別に男同士だろうが男女だろうが女同士だろうが恋すりゃいいじゃねぇか!悪い事なんてひとつも無いんだし。道下先輩は男同士での恋愛はしないとか言っているのか?」

「それは………分からない。」

「分からないならまずはアタックしてこい!それで駄目だったら諦めなきゃいけねぇが、やらずに諦めるなよ。」

「夏川…………ありがとう、道下先輩にちょっとアピールしてみるわ!」

「頑張って来い!」

「俺も応援してるからな!」

「橘もありがとう。」

そう言って高松は自分の席に戻って行った。



放課後になり、高松は部室に向かう。その途中で同じく部室に向かう道下先輩と一緒になった。

「道下先輩お疲れ様です。」

「高松、お疲れさん、一緒に行こうか!」

と道下先輩に言われ一緒に部室に向かう。

部室に入ればいつも通り練習着に着替えてグラウンドに向かった。

「高松、頑張るぞ!」

と頭を撫でる道下先輩に高松は「はい、頑張りましょう!」と笑顔で答えるのだった。


高松が道下先輩の事を好きになったのはこの様にスキンシップが多く、悩み事をよく聞いてくれる。そして優しく抱きしめてくれて安心させてくれるからだ。

そして練習中の道下先輩の横顔にときめいたり、笑顔にドキドキしたりで完全に恋だと自覚したのだった。



部活中は変わったことは無く、いつも通りのメニューをこなす。

だが休憩中に道下先輩に呼ばれて先輩の元に行くと、「高松ここ座れ。」と先輩の股の間を指さされる。

困惑しながらも指示された通り座ると、先輩の足と腕でがっしり抱きしめられた。

「えっ?!」

と驚きを隠せない高松だった。

「いつも練習頑張っている高松にご褒美だ。」

と道下先輩に言われ頭を撫でられる。

「ありがとうございます………。」

と顔を赤くしている高松に道下先輩が「照れてるのか?可愛い奴だな!」と耳元で囁く。

「あ……………。」

としか言えない高松だった。


ちなみにそんな二人を見て他の部員は(道下の奴早く告白しちまえばいいのに。)(高松、早く告白しちまえ。)などと思っているのだった。


練習が終わり部室で着替えている時に高松が道下先輩に「先輩、来週の土曜日空いていますか?」と声をかけたのだ。

「空いてるぜ!それがどうしたんだ?」

「家の近くで花火大会があるので先輩と一緒に行きたいと思いまして………。」

と勇気を振り絞って花火大会に誘う。

「おっ行く行く!」

と先輩を誘うことに成功し、その日は解散となった。

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