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和真と昴  作者: 羊色
4/30

フルダイブ式のゲーム、体験イベント(後編)

後編スタート!

そして頭に機器を付けて、『第2部フルダイブRPG体験会スタートです。』と言う合図とともに意識がだんだん落ちていき、目を開けるとそこはゲームの世界だった。

和真は昴を探すと、目の前にいた。

「昴、すげ〜!本当にゲームの中だ!」

「和真、少しは落ち着け、はしゃぎ過ぎだ。」

と昴は和真の頭にチョップをした。

「それにしてもこの景色はすげぇな。」

「昴、早く行くぜ!」

「そう急かすなよ。」

そう言いながら二人はまず魔法の出し方などを確認していた。

「なかなか難しいな、あっ昴見ろよ!魔法使えたぜ!」

「和真に先越されたか、おっと、俺も使えるようになったぞ。」

「じゃあ冒険の始まりだな!」

「ああ、行くか!」


そしてスタート地点から歩くとモンスターとエンカウントした。

「昴、ここは俺に任せとき!」

「和真、まさか………。」

「ああ、破壊神ゴーレム!」

和真は魔法で巨大なゴーレムを召喚したのだ。

「馬鹿野郎、こんな小さなモンスターに巨大なゴーレム出すなよ!」

「良いじゃねぇか!派手に行こうぜ!」

「派手過ぎだから言っているんだがな…。」

昴は呆れ気味だった。まぁゲームの中だから少しは大目に見てやるかと昴は思っていたが序盤から飛ばしすぎである。


オーバーキル気味でモンスターを倒してゴーレムが消えていった。

「さらば俺の鈴子………。」

「ちゃっかり名前までつけてるし、あのゴーレムメスかよ…。」

こんな感じで進んで行ったため第1の街に到着した時には昴は疲れていた。

和真のこういう所に慣れたと思っていたが最近パワーアップしている気がした昴だった。


酒場のクエストボードの前で昴が「和真、とりあえずクエスト受けてみようぜ!」と和真に提案していた。

「クエストか、一気に金が稼げるのがいいな。」

「そんなクエストある訳………無いよな。」

昴は一瞬本当にある気がしてクエストボードを2度見したが無くて安心した。

今の和真ならそのクエスト受けると言いかねないからだ。

「じゃあこのクエストがいいんじゃないか?」

と和真が手に取ったのは『お風呂掃除』だった。

「和真、下心しかないだろ……。」

とジト目になる昴。

「そっそんな訳無いわ。」

と目をそらす和真の様子を見て「却下だっ。」と昴に却下されていた。

そして昴が選んだクエストは『森に生えているキノコ「コマツタケ」を採取する』という内容だった。

受付で受理してもらい、風呂掃除と駄々をこねる和真を引きずってクエストに向かうのだった。


「昴のケチ、健全な男子高校生なら風呂掃除だろ?」

と叫ぶ和真に対し、「お前な……。」と呆れていた。

森に着いたらようやく和真もクエストに取り掛かる気になったらしくコマツタケを探していた。


「ん〜、なかなか見つからねぇな。」

「和真、あれそうじゃないか?」

昴がコマツタケらしき物を発見した。

採取してみるとコマツタケだった。

「和真、クエストクリアだぜ!」

「やったな昴!」

そして森から帰ろうとしたら目の前に巨大なモンスターが現れた。

「げっヤバ!多分こいつはやばい!」

と昴は焦っていたが和真が「これはチャンス!いくぜ!」と巨大モンスターに向かって行った。

そしてあっさりと巨大モンスターに振り飛ばされていた。

「和真ァァァ!」

と昴が叫んだ所で目の前に『ゲームの体験会はこれにて終了します。』と表示されて意識が落ちていく。

次に昴が目を開けたら体験会の会場だった。

「和真、お前無茶しやがって!」

と和真を見つけるやいなや叫ぶ昴。

「ごめん、ごめん、ついついやってみたくなってさ!」

と笑いながら言う和真に昴は「だからって無鉄砲過ぎるだろう。」とまたもや呆れていた。

ちなみにクエスト成功出来なかったのは和真と昴だけだった。


イベントも終わり二人は帰りの電車を待っていた。

「昴、今日は楽しかったな!」

「ああ、和真が変な事しなければもっと楽しめたがな。」

「それは………そのですね…。」

「ふふふっ……もう気にしてねぇって!」

「昴は意地悪だな。」

そんな会話をしていたら電車が来たため二人は乗り込み、家に帰ったのだった。

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