表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/624

ヴォルパーティンガー その38 ……いや、あんた「ワン!」って、なんですか。

ブックマーク登録、星評価、いいね等、ありがとうございます。

m(_ _)m


素人のつたない作品ですが、楽しんでいただけたら幸いです。

 まあ、頭の中とはいえ、白オオカミちゃん、白オオカミちゃんと、いちいち呼ぶのも面倒臭くなっていたので、頃合いだったのですか。


『聞くのです。

 わたしたちは、お前をわたしたちの群れに入れてもいいと思っているのですよ。

 お前は、群れに入りたいのですか?』


 白オオカミちゃんに話しかけると、白オオカミちゃんは、リルのようにキッラキラに目を輝かせて、しっぽもブンブン振りつつ(うなず)いたのです。


 ……いや、あんた「ワン!」って、なんですか。


 犬か?


 犬なのですか?


 オオカミの誇りはどこにいった⁈


 ま、まあ、犬達も元をたどれば狼の子孫なのかもしれないですけど。


 ……白オオカミちゃんが肯定したので、話を続けるのです。


『分かったのです。

 お前をわたしたちの群れに迎え入れるのです。

 ですが、群れの一員になる以上、反抗は許さないのです!

 それが嫌なら、今すぐここから去るのですよ。』


 そう伝えても、動く様子がない白オオカミちゃん。

 じぃっと、わたしの目をひたすら見つめているのです。


『いいのですね?

 では、お前に名前を与えて従魔の契約を結ぶのです。

 ……と、その前にわたしの本当の姿を見せておくのですかね。』


 言って、わたしは変化を解くのです。

 ちなみに今までわたしは、リルと同じヴォーパルバニーになっていたのです。


 ……いやだって、おそろいがいいって言ってきかないのですよ。

 あとは、訓練するにあたって、まったく同じ条件にした方が違いが分かるのですからね?


 まあ、ヴォルパーティンガーはかなりレアな魔物らしいし、正体を常に晒して歩く気もないからいいのですけど。


 いつものように、金色に光ると痛痒い感覚がわたしを襲うのです。

 そして、次の瞬間には、鹿の角、獅子の腕、狼の牙と尾、鷲の翼を持つヴォルパーティンガーになっているわたしなのです。


 我が身ながら、相変わらずわけがわからない生物(なまもの)なのですね。


『わたしの種族は、ヴォルパーティンガー。

 魔法も使えるし、人の言葉も話せるのですよ。』


 翼を広げて軽く体に魔力を流すと、身体超強化の影響で、わたしの体がうっすらと金色に光るのです。


 それを見た白オオカミちゃんは、目を丸くして驚いたあと、身を伏せて頭を下げるのですよ。


 フフフン?


 どうですか?


 神々(こうごう)しいのですか?


 まあ、実際のところ、わたしは神性を帯びてるはずなので、神々しいのも仕方ないのですけどね!


 なんて、自分で得た力ではないのですから、自慢はこのくらいにしておくのです。


 それでは、改めて白オオカミちゃんに名前をつけるのです!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 見せつけるラビット、と表現すると痴女ゲフンゲフン……動物らしく容姿を威嚇に使っているのが素晴らしい。 獣の立派な角とかは敵や仲間と戦うためでなく、逆に戦わずにすませる威嚇用だったりしますか…
[一言] 因みにフェンリルは個体名から種族名に変わりますよ
[一言] 勢いで全部見てしまった!? この調子で体を壊さない程度に毎秒投稿して下さい!!(鬼畜)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ