ヴォルパーティンガー その37 …………ぁぁあああぁ〜〜〜〜もうっ! しょうがないですねえ!
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素人のつたない作品ですが、これからも楽しんでいただけたら幸せです!
ありがとうございました!m(_ _)m
狼は知能が高く群れで狩りをするのですが、その中でも称号に現れるくらいの知恵を持つ白オオカミちゃん。
人間並みかそれ以上の賢さを持っていたら、知能が高めとはいえ、野生動物レベルの中では浮いてしまうのも仕方ないのですよ。
ましてや、アルビノでメスなのですから。
将来的に群れでリーダーになってもおかしくないのですけど、逆にそれを嫌って追い出されたのかもしれないのです。
異端者が排除されるのは、どこの世界でも同じなのですね。
さて、リルの考えは分かったのです。
あとは、わたしが決断するのですよ。
同情で危険を背負い込んでもいいのか。
二匹を抱えて守り切れるのか。
白オオカミちゃんは知能が高いので、文字通り一匹狼としても生きていけるかもしれないのです。
しかしながら、所詮はまだまだ弱いFランクの魔獣。
一匹で生き残れる確率はけっして高くはないのですよ。
知能が高いからこそ、自分の現状や行く末を不安に思っているのかもしれないのです。
……何よりも、ひとりぼっちの寂しさを。
わたしもリルもよく知っているのです。
その寂しさと不安を。
…………ぁぁあああぁ〜〜〜〜もうっ!
しょうがないですねえ!
名前つけて、リルのように従魔にできれば、少なくとも反抗はしてこないと思うのです!
あとは鍛えて、ひとり立ちできるように強くすれば、わたしがわざわざ守らなくちゃ生きていけない、なんてことにはならないのですよ!
というわけで、仲間に入れてやらんこともないのです!
今度はリルもお姉ちゃんなのですから、ちゃんと面倒見るのですよ⁈
『リルがお姉ちゃんなの⁈
分かったの! ミラお姉ちゃんがしてくれたみたいに、お世話するのよ!』
ハイハイ、頑張ってお世話するのですよ〜。
はあ。結局こうなったのですか。
まあ、白オオカミちゃんが近くでウロウロし始めてから、こうなる気がしていたのですがね。
こうなったら、さっさと白オオカミちゃんに名前をつけて、群れに入れるのです!
『そこの白いオオカミ。こちらに来るのです。』
離れたところからでも念話は届くのですよ。
念話は到達距離は魔力依存で、わたしの魔力はそれはもうたっぷりあるのですからね!
一瞬、驚いた様子の白オオカミちゃんなのですが、大人しくこちらに近づいて来るのです。
やっぱり頭いいのですよ。
リルも賢くなったとはいえ、まだまだ思考は幼いところがあるのです。
白オオカミちゃんが、進化してさらに知能が高くなり話せるようになれば、色々相談できる参謀役になってくれるかもしれないのです。
と、白オオカミちゃんが来たので思考を止めて、向き合うのです。
さあて、なんと話したものですかね。




