表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/624

ヴォルパーティンガー その35 白オオカミちゃんは仲間になりたそうにこっちを見ているのですよ

ブックマーク登録、星評価、いいね、そして感想、ありがとうございました!

\(^o^)/


素人のつたない作品ですが、楽しんでいただけて嬉しいです!


これからも頑張りますので、よろしくお願いします!

m(_ _)m

 白オオカミちゃんは何をするでもなく、じぃっとこっちを見ているのです。


 具体的には、某ゲームでいうところの『仲間になりたそうにこっちを見ている』のですよ。


 ……うーむ。しかしですねぇ、いくらわたしの白オオカミちゃんに対する好感度が高めで、さらにわたしがケガをさせた負い目があるとはいえ、おいそれと仲間にはできないのです。


 種族が違うのが、まずひとつ。


 しかも、本来ならわたし達が食べられる側で、あっちが食べる側なのです。

 いくら、わたしが強いからといって、眠っている間に隙をつかれたら、ひとたまりもないのですよ。


 もうひとつは、わたしがこれ以上、やっかい事を背負いたくないのです。


 リルとおんなじ流れになるとすれば。


 ①この白オオカミちゃんに名前を付ける。

 ②話を聞いて、(ほだ)されて訓練する。

 ③結局、群れの仲間に入れる。


 以上の手順を踏みそうで嫌なのです。


 別に白オオカミちゃんに不満はないのですよ?

 ただ、わたしはこの群れのリーダーとして、迂闊(うかつ)に仲間を増やしてはいけないと思うのです。


 わたしは多少は強くなっているのですけど、わたし一匹で守れる範囲はたかが知れているのですよ。


 その狭い範囲を無理やり広げてしまうと、最後には破綻してしまうかもしれないのです。


 わたしが責任を持って守れる対象は、今のところ、わたし自身とリルだけ。


 それ以上に手を広げても、いざという時に手が届かない恐れがあるのですよ。




 訓練を終えて、リルが話しかけてきたのです。


『やっぱり、まだミラお姉ちゃんには敵わないの。

 お姉ちゃんは本当に強いのよ!』


 フフフン♪


 当然なのですよ!

 しかし、リルもいい線いってるのです!

 これは、ご褒美をあげる日も近いかもしれないのですね!


 まあ、今日も残念賞と、最近よく頑張っているで賞、をあげるのですよ。

 具体的には、軽いスキンシップと毛繕いしてあげるのです。


 さっそく、サリサリと舌で毛繕いしてあげると、目を細めてうっとりするリルなのですよ。


 ……そして、それを羨ましそうに見つめる、白オオカミちゃん。


 そ、そんな目で見つめてもダメなものはダメなのですよ!


『また、あのオオカミさんが来ているの?』


 リルも当然、白オオカミちゃんが見ていることに気づいているのです。

 ただ、わたしが傷付けた経緯を説明して、おそらく害意はないということは理解しているのです。

 完全に気を許してはいないものの、警戒感は薄いのですね。


『ミラお姉ちゃん、あのオオカミさんを群れに入れてあげられないの?』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 知性派ラビット、不用意に仲間を作るリスクを思考するの巻。 ホイホイ味方にするのってわりと危ない話ですからね。主人公の考える通り致命的なものになりかねませんから。これはかなりの軍師ラビット …
[良い点] こんにちは、別の方の感想など読ませていただきましたが、私もこの「〇〇なのです。」という口調は可愛くて好きです。大変かと思いますがこれからも続けてほしいです。 [一言] PS,初めていいね…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ