ヴォルパーティンガー その30 ヴォーパルホーンはエゲツないのです!
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つたない作品ですが、これからも楽しんでいただけたら幸いです。
ハイッ!
というわけで、やって来ました大森林なのです!
あの後、一晩休んでから、リルにも目標設定やレベル上げの必要性を話したのですが、どこまで理解しているのですかね〜。
なんか、わたしが言うことなら全部正しい! 的な考え無しにはなって欲しくないのですけど。
まあ、そこは追々教育していくしかないのですかね。
今日のところはお試しなのですが、拠点くらいは作るべきなのです。
ではさっそく。
スィートマイホーム作成魔法(強化バージョン)なのです!
出入り口は、いい感じに木の根っこに隠れるように設定したのです。
もちろん複数。
壁の強度増し増しの、寝室にフカフカベッド、風呂トイレ完備なのです!
これでお家賃、建築費タダ!
コストは初期費用の魔力だけなのです!
人間に化けたら、建設会社もいけるのです?
いやいや、不動産屋さんなのですか?
なんて冗談はさておき、リルと二匹で森を探索するのです。
もちろん索敵は全開、リルにも索敵させるのです。
リルの索敵範囲は、当然わたしよりずっと狭いですが、これも訓練なのですよ。
わたしがいなければ警戒もできないようでは困るのですから。
ふむふむ、さすがは超感覚なのです。
鬱蒼と茂った大森林にもかかわらず、相変わらずブッ壊れた索敵範囲なのですね。
今も木の上からこっちを見ている、猿っぽいやつに、鳥っぽいやつなど、手に取るように感知できるのです。
存在感からして魔物ではなさそうなので、スルーするのです。
ちなみに今のわたしの姿はヴォーパルバニーなのです。
……だって、リルが『お姉ちゃんとおそろいがいいの!』って言うから……。
わ、わたしの姿はどうでもいいのですよ!
問題はスキルなのです。
やはり、ヴォーパルホーンは固有のスキルなのか、わたしが試しても攻撃範囲は広がらなかったのです。
まあ、ミスリルダガーのような鋭い角だけでも有用なのですけどね。
リルに素早く振らせてみたら、角の先に不可視の刃が出て、試しに切った木を切断してしまったのです。
見えないあたり、風属性の特殊攻撃かもしれないのです。
振るう速度や角度によっても変化するのですが、現状では最大で15センチくらいの長さなのです。
たったの15センチと言うなかれ。
わずかな間合いを読み合う接近戦の最中に、突然見えない刃で切られるとか初見殺しもいいところなのですよ!
ヴォーパルバニーの角の長さは30センチほど。
アルミラージよりは短いですし、人間たちの使う剣や槍などと比べればリーチの差は歴然なのです。
必然、こっちから近づかなくてはならないのですが、そこで振るわれる得物の長さが1.5倍近く伸びるとか、相当にエゲツないスキルなのです。
わざとギリギリで避けさせて切るとか出来るのですよ。
うん、敵にはしたくないのです。
リルを怒らせるのはやめるのですね。
まあケンカもしたことないのですけど。
そろそろストックがキツいですが、もう少し頑張ります。




