ヴォルパーティンガー その21 フローリングとクッション床
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つたない作品ですが、楽しんでいただけたら幸いです。
スィートマイホームに帰る前に、もう少し魔法の練習をしたいですね。
白オオカミちゃんから離れたことを確認したら、練習開始なのです。
まずは土魔法から。
スィートマイホーム……第何号でしたっけ?
ともかく、巣穴を作るのです。
出入り口は六つ、中央の寝室は少し大きめにイメージして、魔力を地面に流すのです!
……ズモモモモモ……
おおー。発動はしたようなのですね。
あとは中に入って確認するのです。
良し! いいのですよ!
大成功なのです! 壁や床は平らですが、足が滑るほどではないのです。
当たり前ですが、今までの巣穴の壁や床は、掘りっぱなしの土剥き出しだったのですよ。
それが今やツルツルピカピカ、まるでフローリングのような床なのです!
これこそ、ザ・別荘、真のスィートマイホームなのです!
おっと、さらに強度を上げるのでしたね。
これはできるか分からないのですが、壁と天井を石かコンクリート的な素材に加工するのです。
イメージとしては、土を圧縮して固くする感じなのです?
試しに近くの壁に向かって……魔力を注いで。
どうですかね?
見た目はまったく変わらないのですけど。
爪で軽く引っ掻いてみても傷ひとつつかないのです。
すぐ隣の強化していない壁を引っ掻くと、クッキリ爪跡が残るので、これは成功なのです。
逆に柔らかくはできないのですか?
具体的にはベッドかお布団を作りたいのですよ。
今度は床に向かって、柔らかく、断熱、保温効果付きのクッションをイメージするのです。
あっ。爪や角で切れたりしないように強度も持たせるのです。防刃布みたいな? 感じなのです。
……魔力を注いで……と、できたのです?
魔法をかけた床の一面が、少し盛り上がっているのです。
近づいて触ってみると、フワッと弾力があり前脚を押し返してくるのです。
わたしは無言でクッション床に飛び乗るのです。
こ、これは?
素晴らしいのです!
まるで王侯貴族の使うベッドのようなのですよ!
王侯貴族のベッドに乗ったことはないのですけど。
でもでも、フワフワで弾力があり、柔らかくわたしを包み込んでくれるのです!
ウォーターベッドっぽい感触なのです?
ウォーターベッドにも寝たことないのですけどね!
これで強度もあり、断熱保温効果もあるとか完璧なのですよ!
これは、全てのスィートマイホームの寝室に備えるべきなのです!
フフフフフフ、このフワフワベッドでリルと一緒に丸くなって眠るのです……!
きっと至高の寝心地に違いないのです!




