ヴォルパーティンガー その20 ヴォルパーティンガーはクールに去るのです。と思ったのに、なんか締まらないのです……。
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m(_ _)m
つたない作品ですが、楽しんでいただけたら幸いです。
……え、えーと。
とりあえず、念話で話しかけてみるのです。
『怖がらなくても大丈夫なのです。
お前に危害は加えないのですよ。』
なるべく、出来るだけ優しいイメージで話すのです。
『わたしの名前はミラ。
見ての通りの角うさぎなのです。』
少しだけ緊張を解く白オオカミなのです。
まだ警戒を解いたわけではないのですけどね。
『まあ、お前も分かっていると思うのですが、もちろんただの角うさぎではないのです。
ご覧の通り魔法を使えるし、この姿も仮の姿なのです。』
普通に話しかけているのですけど、わたしは今、何語を話しているのですかね?
そして、それは白オオカミに通じているのですか?
まあ、白オオカミの様子を見るにある程度は通じていると思って間違いはないのですけど。
念話だから、イメージを伝えているのですかね?
考えて分からないことは放っておいて、会話を進めるのです。
『ケガをしたお前を治したのはわたしなのです。
しかし、お前にケガをさせたのもわたしなのです。
魔法の試し打ちをしたところ、思いのほか威力が強く、ケガをさせてしまったのです。
謝罪するのですよ。
すまなかったですね。
ケガは全て治したと思うのですが、体に異常はないですか?』
白オオカミは、さすがに落ち着いてきたのか大人しく話を聞いているのです。
質問にフルフルと首を横に振って否定したのです。
やはり知能は高いのですね。
普通、野生動物と意思疎通なんてできないですからね。
動物園みたいに、ある程度慣れてきて初めてなんとな〜く通じるくらいだと思うのです。
それをこの白オオカミは、最初から落ち着いて話を聞き、理解しているのですから。
『知恵ある魔獣』の称号は伊達ではないのですね。
『それなら良かったのです。
ここにあったオークたちは、わたしが狩ったのです。
だから、回収に来たのですが、ケガをさせたお詫びに数体は置いていくのです。
これはお前の取り分として、食べてもいいのですよ。』
そう言うと、目を少し見開き驚いた様子なのです。
まあ野生動物で獲物を融通するなど、これまたあり得ないことなのですから仕方ないのです。
『では、わたしはもう行くのですよ。
願わくば、わたしに敵対しないように。
お前を殺したくはないのですからね。』
と、最後に一瞬だけ本気ではない殺気を放つと、白オオカミはまたガクブルに戻るのですが、逃げ出したりはしないのです。
うんうん、わたしの白オオカミに対する好感度はまあまあ高めなのですよ。
人の話をちゃんと聞く。
怖くても目を逸らさない。
オオカミにしておくのが少し惜しいのですが、そこはどうしようもないのです。
最後に脅したので、もう関わらないかもしれないのですが、せっかく助けた命なのですから、せいぜい大事にすることですね。
それではさらば、なのです!
……とその前に。
延焼し始めている草原を、水魔法で消火するのですよ。
なんか締まらないのです……。
朝、寝ぼけながら投稿したら、また題名変更するの忘れてました。
重ねて申し訳ありませんm(_ _)m
下書きする時は、角うさぎから連番で書いているので、順番は間違わないと思うのですけど・・・。
なんて書くとフラグになりそうですね。(^_^;)
気を付けます。




