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ヴォルパーティンガー その11 『ミラお姉ちゃんみたいになれるの⁈  すごいの! リルも進化するの!』

『あなたは、オークキングに攻撃をしたことでレベルが上がっているのです。

 それも種族の最大値まで。だから進化が出来るのですよ。』


 そう話してもキョトンとしているリルなのです。


『分かりやすく言えば、わたしのようにただの角うさぎではなくなって、とても強くなれるのです。

 進化すれば、少なくともオークやゴブリンに負けることはなくなるのですよ。

 リルが生き延びる可能性も高くなるのです。』


 聞いたリルは、目をキラキラさせて食いついてきたのです。

 今のセリフのどこにそんなポイントがあったのですか?


『ミラおねいちゃんみたいになれるの⁈

 すごいの! リルもしんかするのよ!』


 あ、わたしのようになれるって所なのですね。

 鼻息が荒くなってちょっと怖いのです。


 Aランクの魔物、ヴォルパーティンガーであるこのわたしを怖がらせるとは…………リル、恐ろしい子……!

 なんて小ボケをかましながらも、リルを落ち着かせるのです。


『リル、落ち着くのです。

 あなたが進化出来るのは二種族あるのです。

 一つは前のわたしと同じ、金色のアルミラージ。

 もう一つはアルミラージより強い、ヴォーパルバニーなのです。

 リルにはヴォーパルバニーに進化してもらうのですよ。』


『ええ〜、リルはおねいちゃんといっしょがいいの! おそろいになりたいの〜!』


 不満顔で頬を膨らませるリルなのです。

 いつのまにか表情も豊かになったものですね。


 なんて関係ない感想を抱いているのですけど、リルが反対してくるのですよ⁈

 このわたしに! これも成長なのですね。

 じんわり感動してくるのです。ですが、それはそれとして。


『わがままを言うんじゃないのです!

 強い方が絶対いいに決まっているのです。

 それに、わたしはもう次の進化をしてアルミラージではないので、おそろいにはならないのですよ。』


 ショックを受けて固まっているリルなのです。

 そこまで気にすることなのですか?


 そうですか……。

 まったくシスコンなのですから!


 仕方ないから切り札をきるのです。


『そう落ち込まなくても良いのですよ。

 わたしが進化したヴォルパーティンガーは変化することができるのです。

 今のわたしの姿を見て分からないですか?

 わたしは今、ただの角うさぎなのですよ。』


 リルは驚いてこっちを見ているのです。

 まあ巣穴の中でははっきりとは見えないと思うのですが、体の大きさは分かるのです。


『ホントなの!

 ミラねいちゃんがいつもよりちいさいの!

 リルとおんなじくらいなの?』


『ええ。

 だから安心して進化するのですよ。

 リルが何に進化しても、わたしが変化すればいつでもおそろいになれるのですからね。』


『わかったの! ミラおねあちゃんのいうとおりにしんかするの!』


 よし、説得成功なのです!


 まあ、わたしにかかればざっとこんなものなのですよ!

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